課題解決コラム
事例 No.80
お気に入りの場所で穏やかな時間を
今回は肺ガン末期の利用者様のご家族から、ベッド上での生活が主になってしまった利用者様とどうにか一緒に外出したいという相談をいただきました。
病気が進行する前はご家族で自然あふれる場所に行くことが好きとおっしゃっておりましたが、病気の影響によりご自身の足では歩くことができず、普通の車いすでは息苦しさで座位姿勢を保つことも難しくなっており、外出することが難しい状況でした。
そこで、少しでもご家族と一緒に「屋外」で過ごす時間を取っていただけるよう、座位姿勢を変えられる車いすを選定しました。
選定した福祉用具
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選定した福祉用具はリクライニング機能つき車いすです。
マイチルトコンパクトⅡ リフトアップ機構付き エレベーティング仕様
ティルト機能とリクライニング機能を兼ね備えた車いすです。
クッションが背中と座面に付属しており、座位姿勢やティルト・リクライニング時に安定感がございます。
背中のクッションにより、上体が必要以上に沈み込まないようになり息苦しさを軽減しつつ、外出時に問題になる段差などをクリアできる転倒防止バーの調整ができる点がポイントです。
お客様の声
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車いすの導入時に、操作の説明や外出時に気を付けることを確認しつつ、利用者様家族とともに近隣の和田堀公園の緑地までお散歩いたしました。
その際に利用者様は「心地良いねえ、苦しくなく外出できるのが嬉しいよ、ありがとう。」と笑顔で喜んでくださいました。
返却時にご家族より「あの後何度か一緒に外出をすることができ、本当に良い時間を過ごすことができました。ありがとうございました。」と感謝のお言葉をいただきました。
利用者様はもちろん、ご家族の表情とお言葉を私は一生忘れません。
この記事を書いた営業所員
山本 凌
福祉用具専門相談員、福祉住環境コーディネーター2級、福祉用具プランナー
株式会社ヤマシタ 杉並営業所
電話:03-5377-5758 FAX:03-5377-5760