課題解決コラム
事例 No.86
満開の桜を見せてあげたい!家族の願いが引き出した優しい笑顔
ご病気により寝たきり状態になってしまい、ベッドから離れることが難しい生活を送るご利用者様。毎日部屋の天井を見上げては苦しい表情を見せていました。
状態が芳しくなく、医師から「もう長くは生きられないだろう」という言葉を受けた息子さんは、「最期に桜を見せてあげたい」という願いを打ち明けてくださいました。
そこで、ケアマネージャーさん、訪問看護師さん、理学療法士さんのご意見をいただきながら、屋外に出てご家族と一緒に散歩をする方法を検討しました。
選定した福祉用具
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選定した福祉用具は、ティルトリクライニング車いすと移乗用シートです。
マイチルト・ミニ3D リフトアップ機構付き
背中を倒したり、足を上げたり、お客様の体に合わせて楽な姿勢を作ることができる車いすです。ご利用者様は呼吸困難により上体を起こすことが難しい状態であったため、様々な調整とフィッテイングが可能な車いすを選定しました。
コンパクトで小回りが利くため操作性が良く、介助者にも優しい仕様です。 -
フレックスボード
寝た状態のまま、ベッドから車いすへ簡単に乗り移りができる用具です。
力を入れずに体を滑らせて移動することができるので、介助者が腰を痛めることなく、またご本人の苦痛も軽減しながら楽に乗り移りをすることができます。
お客様の声
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「母親のこんな良い顔は久しぶりに見た。意思疎通ができなくても、やっぱり外の空気は気持ちがいいんだなあ。孫も親戚も集まってみんなで写真を撮ることもできて、とても良い思い出になったよ。本当にありがとう。」と息子様が涙をこらえながらお話してくださいました。
この記事を書いた営業所員
高尾 晴菜
福祉用具専門相談員、福祉住環境コーディネーター2級
株式会社ヤマシタ 藤沢営業所
電話:0466-50-1133 FAX:0466-50-1134