課題解決コラム
事例 No.1
商店街での買い物が再び楽しめるように
私が担当している世田谷区北東部のエリアには、素敵なお店が立ち並ぶ商店街が点在しています。
下北沢や、三軒茶屋といった街で暮らし、日常的にお買い物を楽しんでいらっしゃった方も多く、「もう一度お買い物を楽しみたい」というご要望は多くあります。
今回はそんなご希望にぴったりな、外出支援における歩行器の活用事例を紹介します。
選定した福祉用具
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ご利用者さまが介護認定を受けるまでは、商店街でお買い物を楽しむことが毎日の日課でした。それまでは片手のカートでお買い物に行っていたそうですが、ある雨上がりの日に道路上の段差で転倒。大腿骨頸部骨折で入院し、人工骨頭置換手術を受けた後に退院されました。
退院後はリハビリの成果もあり、1本杖を利用した歩行ができるようになりました。しかし以前に比べると距離も長くは歩くことができず、家に閉じこもりがちになってしまったそうです。
介護保険を利用するために、要介護・要支援認定を入院中に申請。退院後は地域包括支援センターの職員から歩行器の利用を勧められました。
ご利用者さまのご希望は「もう一度、商店街で自由に買い物がしたい」というもの。ご自宅から商店街までは500mほどですが、休まずに歩いていく自信がないそうです。また、買い物の荷物をどうするかという問題も。
ご希望を伺った上で、ご利用者さまの身体的状況との相性を考えて、こちらの歩行器をご提案しました。アロン化成・ショッピングターン
選定した福祉用具は歩行器です。ご利用者さまの身体状況とご希望に適合する、疲れた時には休むことができるイス付きでバッグ容量の大きい歩行器を選定しました。
車輪が大きく安定感があり、ハンドルの形状が手のひらを乗せやすい形状になっているほか、ブレーキ、ストッパーの操作もしやすい歩行器です。
また、歩行器にスーパーの買い物かごがそのまま乗せられるので、そのまま店内に入って買い物をすることも可能。バッグは保冷バッグになっているので夏場に冷たいものを買った際の帰り道に時間がかかったとしても心配する必要がありません。
結果として、ご利用者さまにもこちらの歩行器を気に入っていただくことができました。実際に歩行器を利用してお一人で商店街へ出かけ、以前のように買い物を楽しんでいただけるようになりました。
お客様の声
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以前のようにひとりで商店街まで歩いて、買い物を楽しむことができるようになりました。
骨折をしてからというもの、外へ出かけるのが億劫になってしまい、家に閉じこもりがちになってしまっていました。次第に筋力も衰え、歩くことができる距離も以前に比べると短くなってしまっていたのですが、歩行器の利用で、安心して再び商店街にお買い物に行くことができるようになりました。
現在、以前のように商店街で自由に買い物ができることが何よりの喜びです。それだけでなく、商店街の方とおしゃべりができることも毎日の楽しみのひとつです。これからも、転倒に気をつけながら、楽しく毎日を過ごしていきたいですね。
この記事を書いた営業所員
金子 修平
福祉用具専門相談員/福祉用具選定士/福祉住環境コーディネーター2級
株式会社ヤマシタ 世田谷松原営業所
電話: 03-3321-0312 FAX:03-3321-0314