課題解決コラム
事例 No.54
住み慣れた自宅で最期を迎えたい
今回は、最期を自宅で迎えたいという利用者様と娘様の希望を叶える為、選定したベッドについて紹介させていただきます。
利用者様は豪快な性格で、音楽を聴いたり歌ったりするのが大好きな家族想いの方です。しかし白血病を発症し治療のために長く入院生活を送っており、余命も幾ばくかとの診断をされていらっしゃいました。
大好きな家族と、好きな歌を聴きながら自宅で安楽に過ごしたいとのご希望から、環境に合わせたベッドを選定させていただきました。
選定した福祉用具
-
選定した福祉用具はベッドと床ずれ防止用具です。
楽匠プラス 3モーション
安楽な姿勢保持が可能なベッドです。利用者様は歌うことが好きなので声が出しやすい姿勢をつくる為、ラクリアモーション機能を活用しました。
また、3階建ての2世帯住宅で小さなお子様の家事を行う娘様が、利用者様の異変に気付きやすいよう、呼び出し機能のある機種を選定しました。 -
エバープラウドマットレス
高い耐圧分散性と座位安定性の高いタイプのマットレスです。
寝返りはご自身でする事が出来たので、体動をしやすく床ずれリスクの軽減できる商品を選定しました。
お客様の声
-
退院当日の利用者様から「自宅に帰れて嬉しいよ。好きな歌を好きなだけ歌えるし、娘や孫も呼べば顔を見せてくれる。当たり前の事がこんなに有難いとは、以前は思えなかったなぁ」とのお言葉をいただく事が出来ました。
退院後約1週間で利用者様はご逝去なさいましたが、娘様から「大好きな歌や家族に囲まれて、安らかに最期を迎えれて本当に良かった。お力になっていただきありがとうございました。」とお聞きし、かけがえのない時間をご支援させていただけた実感や、この仕事ならではのやりがいを感じた案件でした。
この記事を書いた営業所員
林 亮佑
福祉用具専門相談員、福祉用具プランナー
株式会社ヤマシタ 世田谷松原営業所
電話: 03-3321-0312 FAX:03-3321-0314