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関節リウマチとは?症状や治療法・福祉用具も一緒に紹介

関節リウマチとは?症状や治療法・福祉用具も一緒に紹介

関節リウマチは関節に炎症が起きている状態です。朝、ベッドから起き上がる動作や、物をつかんだりひねったりするだけで、強い痛みを感じます。

動作に痛みが伴うことで、「やりたいことができなくなった」と、ストレスに感じることもあるでしょう。

本記事では、関節リウマチの方の症状や治療法、関節の負担を軽減できる福祉用具の活用方法について解説します。

関節リウマチとは

関節リウマチとは

関節リウマチは、免疫に異常が生じる自己免疫疾患の一つです。関節リウマチになると、自分の体の一部を異物とみなして、関節を包んでいる滑膜に炎症を引き起こし、関節が腫れたり痛みを感じたりして、関節の動きが制限されていきます。

関節リウマチの原因は完全に解明されていませんが、遺伝的要因や、喫煙、歯周病などが発症リスクを高めることがわかっています。関節リウマチは女性に多くみられ、20〜60代の発症が多い傾向です。

一度関節リウマチを発症すると治ることはありません。病気が安定して症状がおさまった状態を寛解(かんかい)と呼びます。関節リウマチの治療は、この寛解を目指しています。

主な症状

関節リウマチの症状が出る部位は、手の指や手首、肘、肩の関節、首の骨、足の付け根やひざ、足首、足の指の関節などです。

関節リウマチの初期は、朝起きたときに手がこわばったり、倦怠感を感じたりすることが多く、指先の小さな関節から症状がはじまります。進行すると、次第に大きな関節に広がり、全身の関節に症状が現れます。

関節リウマチの病気が進行すると、炎症によって滑膜が腫れるので骨が破壊されます。そのため、関節が変形したり、関節を動かしていなくても痛みを感じたりします。

関節リウマチの治療方法

関節リウマチの治療で重要なのは、関節の炎症を抑えることです。関節の炎症を抑えることで、腫れや痛みを軽減できます。関節破壊の進行を抑えられるため、身体機能を維持できるからです。

関節リウマチの治療には、関節の炎症や痛みを和らげ進行を遅らせるために、保存療法として非ステロイド性抗炎症薬や抗リウマチ薬などの薬物治療を行います。

関節リウマチの症状が強いときは、安静にして関節を保護することが大切です。しかし、症状がそれほど強くないときは、適度な運動やリハビリテーションで、筋力や関節の動きを維持するようにしましょう。

関節の破壊が進み、激しい痛みで日常生活に支障が出る場合は、人工関節置換術といった手術をします。

関節リウマチは適切な治療を受けることで症状を抑えられるため、リウマチ専門医の診察を受けるようにしましょう。

日常生活における予防法

関節リウマチは発症してから長い経過をたどります。関節破壊の進行を抑えるためには、日常生活で関節への負荷を減らすことが大切です。とくに、料理は指先や手首をよく使うため、関節に

負担の少ない調理をしましょう。たとえば、調理なべは片手で持たずに両手で持つことや、包丁の持ち手を太くして握りやすくする、キッチンばさみを使うことなどです。

関節の炎症が強いときは十分な睡眠をとることを心がけてください。起きている間も横になって休む時間をつくり、活動と休息のバランスをとることも必要です。

関節リウマチは体が冷えると関節の痛みを感じやすくなるため、体を温めるようにしましょう。

関節リウマチは要介護認定を受けられる

介護保険の被保険者は、65歳以上の方(第1号被保険者)と、40歳から64歳までの医療保険加入者(第2号被保険者)に分けられます。

第1号被保険者のうち、要介護認定を受けた方は、原因にかかわらず介護サービスが受けられます。

第2号被保険者は、加齢を伴う特定疾病に該当し、かつ要介護認定を受けた方が介護サービスを受けられます。関節リウマチは、加齢に伴う特定疾病に該当します。

介護サービスを受けようと考えている方は、まず、地域包括支援センターへ相談しましょう。

第2号被保険者の介護保険料

介護保険料は第1号被保険者の場合、市町村と特別区から徴収(原則、年金からの天引き)されます。第2号被保険者は、加入する医療保険料または国民健康保険の保険料と一緒に徴収されます。

関節リウマチの方が介護保険で使用可能な福祉用具とは

関節リウマチの方が介護保険を利用してレンタルできる「福祉用具貸与」と、購入できる「特定福祉用具」について解説します。

福祉用具貸与

介護保険における福祉用具は、要介護者の日常生活の便宜を図るための用具や、機能訓練のための用具を指します。

利用者が自宅で自立した日常生活を送れるように助けるものが保険給付の対象となります。

後ほど、リウマチにおすすめの福祉用具を紹介します。

福祉用具貸与の対象品目は、以下のとおりです。

福祉用具貸与対象商品

福祉用具貸与では、利用者本人の要介護度によって、レンタルできる福祉用具の違いがあります。

福祉用具貸与では、原則要介護2〜5の方からしか利用できません。

しかし、上記13品目のうち、手すり、スロープ、歩行器、歩行補助つえについては、要支援1・2、要介護1の方でも利用できる場合があります。ただし、自動排せつ処理装置を貸与できるのは、要介護4・5の方に限ります。

特定福祉用具

福祉用具のなかでも直接肌にふれるものなど、衛生面から貸与に向かないものは、介護保険で購入できる「特定福祉用具」にあたります。

たとえば、入浴用いすや腰掛け便座などが特定福祉用具に該当します。

2024年の法改正により、購入できる福祉用具の範囲が広がりました。

福祉用具貸与の対象品目のうちスロープ、歩行器、歩行補助つえの一部の福祉用具は、購入とレンタルが選べる「選択制」となりました。

この法改正により、購入できる福祉用具の選択肢が増え、かつ、利用頻度の高い品目は購入した方が自己負担が軽減できると考えられています。

そのため、関節リウマチの症状に合った福祉用具が手に取りやすくなるでしょう。

特定福祉用具は、介護保険の自己負担の割合(収入に応じて1〜3割)のみで購入することが可能です。

購入できる金額は、1年間(4月から翌3月まで)で、上限が10万円となっています。購入時には利用者が全額を支払ったあと、市町村へ申請することで自己負担額を差し引いた額(自己負担額が1割の方であれば、購入費の9割支給)が戻ってくる仕組みです。

関節リウマチにおける福祉用具の活用法

関節リウマチにおける福祉用具の活用法

関節リウマチの方が関節への負担を減らすために福祉用具を活用する方法を紹介します。

住環境を整える

関節リウマチの方にとって、床からの立ち座り動作は、関節に大きな負担をかける動作の一つです。

そのため、畳の上に布団を敷いて寝る、座るなどの日本の生活様式よりも、ベッドを使う、いすやソファに座るなどの西洋の生活様式を取り入れる方が関節への負担を減らせます。

電動ベッドのギャッチアップ機能を使うと、ベッドの上半身を上げてから起き上がれるため、手首や肘、肩、首などの痛みを軽減できるでしょう。

いすやベッドからの立ち座りでは、いすやベッドの高さを高めに設定し、腕で支えられる平手すりを使うことで関節への負担を減らせます。

歩行の負担を軽減する

関節リウマチが進行すると、立ち座りや歩き始めに足の関節に痛みを感じるようになります。

膝や足の付け根などに違和感や痛みを感じはじめたときは、足の関節にかかる負担を減らすため、杖や歩行器などを使うことを検討しましょう。

ただし、手首で支持する杖や歩行器は手首の関節に負担がかかりやすく、痛みが強くなるかもしれません。

握力が弱く、手首に痛みがある関節リウマチの方は、手首だけではなく、腕でも支えられるロフストランド杖やアームレスト(肘置き)付きの歩行器がおすすめです。

日常生活に便利な自助具を取り入れる

関節リウマチの方は握る動作やねじる動作、細かい物をつかむ動作で関節に負担がかかり、痛みが伴うことがあります。関節に負担がかかる動作を繰り返せば、関節の変形がすすむことにつながります。

手指の細かい動きが大変になると、次のような動作も難しくなります。

  • スプーンやフォークを握る
  • 爪を切る
  • ハサミを使う
  • ペットボトルや缶のふたを開ける
  • 洋服を着る
  • ボタンをかける
  • 床の物を拾う

このような動作を少ない力でできる便利な自助具があります。自助具とは、身の回りの動作をなるべく自分でできるよう工夫された道具のことです。自助具を自分の体の状態に合わせて取り入れましょう。

関節リウマチの方におすすめの福祉用具

関節リウマチの方におすすめの福祉用具をご紹介します。

歩行器

介護保険でレンタルできる歩行器には、さまざまなタイプがあります。関節リウマチの方が使いやすいのは、前腕で支えられるタイプの歩行器です。

関節リウマチの方は指や手首、肘の関節に痛みがあるため、握るタイプの歩行器は適していません。うまく握れなかったり、手首だけで支えると過度に負担がかかったりして、痛みが増す原因になる可能性が高まります。

アルコー1S-X型

アルコー1S-X型

「アルコー1S-X型」は、肘置きマットに前腕部を置いて体を支えられます。

グリップは任意の角度で固定できるので、手首や肘の関節が痛くない角度(親指が上にくる位置)に調整できます。

サイズ 幅51.5×奥行57×高さ87.5~103.5cm
(折りたたみ時:幅22×奥行57×高さ104cm)
重量 15kg
金額(非課税) ・介護保険利用時 負担額:480円/月
・レンタル料:4,800円/月
・販売価格:97,000円

コンパルリハモ

コンパルリハモ

コンパルリハモは、歩行速度に応じて自動的に抑制ブレーキが作動し、アームレスト付きのため、関節リウマチの方でも負担が少ないためおすすめです。

歩行能力や住環境に合わせて3段階のブレーキ力(強・中・弱)から選択できます。

サイズ 幅54.5×長さ65×高さ77~105cm(10段階)
(折りたたみ時:幅40×長さ65×高さ77~105cm)
積載量 バッグ:6kg
重量 10.9kg
金額(非課税) ・介護保険利用時 負担額:504円/月
・レンタル料:5,040円/月

関連記事:介護保険で歩行器のレンタル・購入を選べる!介護保険制度の改定内容を解説

関連記事:歩行器のレンタルは介護保険が利用可能!レンタルするメリットとは?

歩行補助杖

歩行補助つえは、体重を分散して痛みを和らげられ、介護保険でレンタル可能な福祉用具の一つです。

歩行補助つえのなかには、肘下とグリップの2カ所で体重を分散できるタイプがあります。関節リウマチで指や手首に変形がある方や握力が弱く痛みがある方でも手の負担が少なくてすみます。

関節リウマチの方には、脇に挟む脇あてとグリップに体重を乗せられる「松葉杖」も、手への負担を減らせるのでおすすめです。

ロフストランドクラッチ S

ロフストランドクラッチ S

ロフストランドクラッチは、カフとグリップの2カ所で体重を分散させられる点が特徴です。

O型のカフタイプなので腕をしっかりホールドしてくれるため、関節リウマチで握力の弱い方や手首に力が入りづらい方にもおすすめです。

サイズ 長さ:70~103cm
グリップの高さ:52~77cm
カフの内径:7cm
重量 510g
金額(非課税) ・介護保険利用時 負担額:132円/月
・レンタル料:1,320円/月
・販売価格:10,300円

エルゴグリフクラッチ・オープンカフ(ストラップ付)

エルゴグリフクラッチ・オープンカフ(ストラップ付)

前腕のカフで体重をしっかり支えるため、関節リウマチで握力が弱くなった方でも使いやすい点が特徴です。

グリップは持ちやすい波型。ストラップがついているため、移動中や立ち止まったときでも、手から杖が離れるのを防げるでしょう。

サイズ 長さ:99~119cm
グリップの高さ:76~96cm
カフの内径:縦8cm
重量 620g
金額(非課税) ・介護保険利用時 負担額:152円/月
・レンタル料:1,520円/月
・販売価格:8,500円

アルミ製松葉杖/2本組

アルミ製松葉杖/2本組
アルミ製松葉杖は軽量で耐久性が優れており、身長に合わせた調整可能な点が特徴です。両脇から体を支えられるため、手首への負担を減らせるでしょう。

高さを9段階に調整でき、利用者の体格に合わせられ、無理のない姿勢で歩行できます。

サイズ 本体の長さ:107.5~137.5cm(9段階)
脇あてから握りまでの長さ:30.5~45.5cm(7段階)
重量 960g
金額(非課税) ・介護保険利用時 負担額:138円/月
・レンタル料:1,380円/月
・販売価格:11,880円

関連記事:介護保険で杖のレンタル・購入を選べる!介護保険制度の改定内容を解説

介護ベッド

介護ベッドは通常のベッドと異なり、介護ベッドの高さや角度を調整できる機能があり、起き上がりや移動をスムーズにできます。

楽匠Z 3モーション 91cm幅レギュラー

楽匠Z 3モーション 91cm幅レギュラー
楽匠Z3 モーションは3つのモーターがあり、背上げ・膝上げ・高さをモーターで調整できます。

無理な姿勢で寝返りや起き上がりをするのを避けられ、ベッドから起きる際の、手首や肘、肩にかかる負担を軽減できるでしょう。

サイズ 幅99.9×長さ212.3×高さ61.7~105.2cm
重量 86.5kg
角度 背上げ:0〜75度
膝上げ:0〜30度
金額(非課税) ・介護保険利用時 負担額:138円/月
・レンタル料:1,380円/月
・販売価格:11,880円

関連記事:介護ベッドはレンタルがお得?選び方のコツやおすすめ機種を紹介

手すり

手すり

手すりは、立ち座りをサポートしてくれます。

関節リウマチの方は、指の変形や関節の痛みで手すりを強く握れないため、手すりの平らな部分を手のひらや腕などで支えながら移動できる「平手すり」がおすすめです。

バディーC

バディーC

床と天井で突っ張ることで手すりを設置できる「バディーC」は、工事不要で好きな場所に設置できます。

複数本連結したりオプションを追加したりして、関節リウマチの方でも安定した立ち座りや寝返りができるでしょう。

重量 7.1kg
金額(税込) ・介護保険利用時 負担額:306円/月
・レンタル料:3,060円/月
・販売価格:50,820円

洋式トイレフレームSUS-はねあげR2


「洋式トイレフレームSUS-はねあげR2」は、便座の立ち座りにおすすめです。

手すりは前方に長く、幅が6.5cmあるので、座り直したり、立ち座りしたりするときに、前腕で支持しやすく、関節への負担を減らしてくれます。

サイズ 幅66×長さ55×高さ55~70cm(6段階)
重量 10kg
金額(税込) ・介護保険利用時 負担額:316円/月
・レンタル料:3,160円/月
・販売価格:71,500円

関連記事:介護用手すりとは|効果や種類、介護保険レンタル、住宅改修を解説

生活支援用品

関節リウマチの方にとって、堅いふたを開ける、ドアノブを回すなどの動作は、痛みが伴い動作が難しくなります。

指先や手首などに強い負荷がかかるとさらに悪化するため、そのような動作を少ない力でできる生活支援用品を紹介します。

靴下エイド

靴下エイド

靴下エイドは、内側に滑りやすいナイロン地が張っており、足の出し入れがしやすい点が特徴です。

関節の破壊が進んで足の付け根が痛み、動きに制限がある方や、人工股関節の手術をした方は、靴下を履く動作も難しくなります。

「靴下エイド」は外側のタオル状の布で靴下が滑り落ちないため、靴下が履きやすくなるでしょう。

サイズ 幅19×長さ24×高さ5cm
金額(税込) 販売価格:3,520円

楽らくハンド ショートタイプ

楽らくハンド ショートタイプ
楽らくハンドは、薬やティッシュなど、小さくて薄いものでもつまむ動作をサポートできる点が特徴です。床のモノを引き寄せたり、カーテンの開け閉めや衣服の着脱に使えたりするので動作が楽になります。

サイズ 55cm
重さ 150g
金額(税込) 販売価格:4,113円

住宅用バリアフリー用品

関節リウマチの骨破壊が進み、ひざや足の付け根に痛みも出現してくると、玄関で靴を脱ぎ履きしたり、あがりかまちの段差を越えたりすることに苦痛を伴う場合があります。

アルコー6000型

アルコー6000型

アルコー6000型は、座って靴の脱ぎ着ができ、座面が昇降して玄関のあがりかまちの段差を楽に越えられるようになります。関節リウマチの方の手や足の関節への負担を減らすことにもつながるためおすすめです。

サイズ 幅56×長さ69.8×高さ80~122cm
座面高さ:44〜86cm
重量 33kg
金額(税込) ・介護保険利用時 負担額:1,392円/月
・レンタル料:13,920円/月
・販売価格:324,500円

お身体のご状況に合った福祉用具を選定いたしますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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まとめ

関節リウマチは、免疫の異常により関節に炎症が起こり、関節の痛みや腫れが生じる病気です。

関節にかかる負担が増えると、動きが悪くなったり、変形したりすることにつながります。

関節リウマチは、薬や適度な運動、日常生活の工夫に加えて、関節への負担を減らす便利な福祉用具をうまく活用し、関節の痛みや変形を予防しましょう。

記事ライター
記事ライター
ライター

中川恵子

介護ライター

理学療法士の免許取得後、大学病院、個人病院、老人保健施設、有料老人ホームなどに勤務し、現在は、訪問リハビリテーションに従事しながら、理学療法士の資格を持つ医療・介護・健康専門ライター・講師として活動。

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