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介護における自立支援とは?要介護状態・寝たきりを予防するための取り組み

介護における自立支援とは|要介護状態・寝たきりを予防するための取り組み

「介護を行う中で、自立支援という言葉は聞いたことがあるけど、具体的にどのようなものかわからない」

このような悩みを抱えていませんか。

この記事では、介護における自立支援の基本から自立支援におすすめの介護用品を紹介します。

介護における自立支援を理解して、自宅での生活ができる限り続けられるような介護方法を学びましょう。

介護における自立支援とは

介護保険法の基本的な考え方に自立支援があります。自立支援とは介護するにあたり「単に介護を要する高齢者の身の回りの世話をするということを超えて、高齢者の自立を支援することを理念とする」とされています。

引用:厚生労働省老健局「介護保険制度の概要」

身体機能が低下して、介護が必要な状態になってしまった場合でも、すべてのことを手伝うのではなく、できることは本人に実施していただくことが大切です。

家族が何でも手伝ってしまうと、本人の意欲や尊厳が低下してしまう可能性もあるため、自立を支援することが本人・家族ともに良い影響が得られるでしょう。

自立支援の目的

自立支援の目的は、要介護状態の予防と寝たきりの高齢者を減らすことです。

ここでは3つの種類の自立について解説します。

身体的自立

身体的自立とは、生活を維持・継続していくために必要な動作を自分で行える状態のことです。

生活を維持・継続していくために必要な動作とは、食事・排せつ・入浴・更衣などを指します。

精神的自立

精神的自立とは、自分の生活や人生をどう生きるか考えて行動し、判断できる状態のことです。

たとえば、自分では良い結果が出たり、成功したりすると思って行動したとしても、報われないこともあるでしょう。

しかし、結果を受け入れながら次の課題に自分で取り組むことができれば、精神的に自立していると考えられます。

経済的自立

経済的自立とは、必要とする生活費を「本人の収入」で賄うことができ、収支のバランスを考えながら管理できる状態を指します。

誰からも援助を受けることなく、生活費を上回る本人の収入があれば経済的に自立していると言えます。

自立支援に欠かせない4つのケア

自立支援をする上で、欠かせない4つのケアは以下のとおりです。

  1. こまめな水分摂取を促す水分ケア
  2. 体の機能を維持するための食事ケア
  3. 便秘症予防のための排便ケア
  4. 下肢筋力向上のための運動ケア

それぞれ解説します。

こまめな水分摂取を促す水分ケア

一般的に1日あたり1,500mlの水分が必要とされていますが、高齢になると水分摂取量が減少する方は増加傾向です。

そのため、一度の水分摂取量を分けてこまめに摂取を促しましょう

たとえば、薬を1つずつ分けて飲むことで、水分摂取量を増やせます。

適切な水分管理は、健康状態の維持ができ、身体機能維持につながります。

体の機能を維持するための食事ケア

体の機能を維持するためには栄養が大切です。

1日3食を基本として、体の元となるタンパク質・脂質・糖質・ビタミン・ミネラルの5大栄養素を中心に、バランス良く摂取することを心がけましょう。

健康的な食事管理は、健康寿命を延ばし、健康的な生活につながります。

関連記事:介護食の基本|種類や食材・料理の選び方、介護方法について解説

便秘症予防のための排便ケア

高齢になると食事量や運動量の低下が起こり、その結果、便秘に悩む高齢者も少なくありません。

腸の調子が良ければ全身状態も良くなります。

少なくとも3日以内の自然排便が望ましく、食物繊維が多い食事の摂取・適切な水分摂取・適度な運動をして規則正しい生活をで腸内を整えましょう。

関連記事:生活習慣病とは?高齢者介護にかかわる原因や予防方法を解説

下肢筋力向上のための運動ケア

自立するためには下肢筋力の維持や向上が大切です。

そのため、普段の生活において自分でできる身の回りのことは自分で行うようにし、家事や散歩などを通して運動習慣をつけましょう

ほかにも、ストレッチやエレベーターを使わず階段を使うなど、自分にあった運動を選択して行うこともおすすめです。

関連記事:高齢者の体操には何がある?中止基準や楽しく安全に行うポイントも解説!

自立支援を受けることのメリット

自立支援を受けることのメリット

自立支援を受けることのメリットは以下のとおりです。

  1. 生活の質の向上が図れる
  2. 介護者の負担が軽減する
  3. 介護度の改善により経済的負担が軽減する可能性がある

それぞれ解説します。

生活の質の向上が図れる

自立支援を行うことでできることが増え、行動制限が減るため、その人らしい生活が可能となります。

たとえば、自分でトイレまで歩いて行けたら、好きなときに排せつに行けるでしょう。

また、自分で食事を取れるようになれば、自分のペースで好きなときに食べられます。

このように自分でできることが増えれば、生活の質の向上が図れると言えます。

介護者の負担が軽減する

自立支援を受けた結果、介護を受けていた方のできることが増えれば、介護する回数や負担量は減ります。

互いに気遣うことも減るため、家族全体の雰囲気も良くなり好循環が生まれるでしょう。

介護度の改善により経済的負担の軽減も

介護の必要性が減れば、介護保険サービスを利用しなくても生活できるようになります。その結果、介護にかかるコストが削減される可能性も期待できるでしょう。

たとえば、レンタルしていたベッドが不要になったり、訪問介護(ヘルパー)の利用をしなくても生活できるようになったりと、これまで必要だった費用がなくなります。

自立支援を受ける場合のポイント

ここからは、自立支援のポイントを見ていきましょう。

基準はあくまで目安

自立支援における運動や水分摂取量の基準はあくまで目安です。

「1日2km歩行しなければ病気になる」というわけではなく、身体の状態にあわせた量を見極めましょう

適正量が不安な方は主治医やかかわりのある専門家に相談することをおすすめします。

関連記事:脱水症状のチェック方法!高齢者にありがちな発症原因や対処法を解説

4つのケアはバランス良く実施することが大切

自立支援に欠かせない4つのケアを1つだけ重点的に実施するのではなく、バランス良く行うことが大切となります。

たとえば、無理に運動ばかりするのではなく、食事・水分摂取や排便コントロールもバランスを考えて実施することが大事です。

一つずつの積み重ねが自立への近道となります。

本人の意思を尊重する

自立支援は、家族の意思だけではなく、あくまで本人の意思を尊重してケアが行われる必要があります。

そのため、家族が「杖なしで歩いてもらいたい」と考えているかどうかではなく、本人が「ひとりで歩きたい」という希望があるかどうかで判断することが大切となります。

介護保険を利用すれば経済的負担を抑えられる

介護保険は介護サービスが必要な方が、経済的負担を軽減しながら利用可能です。

介護保険について見ていきましょう。

介護保険とは

介護保険は、2000年に導入された社会保険制度の一つで、高齢者の介護を社会全体で支える仕組みとして設けられました。

被保険者は、介護が必要になった際に、原則として費用の1割を自己負担するだけで、必要な介護サービスを受けられます。

少子高齢化が進む現代では、介護が必要な高齢者が年々増えている一方で、家庭の形も変わりつつあります。核家族化や介護する家族の高齢化などにより、家族だけで支えるのが難しくなってきました。

こうした背景の中で、介護保険制度は、家族の介護負担を軽減し、社会全体で高齢者を支えるための重要な制度として機能しています。

介護保険を利用できるサービス

介護保険を利用すれば、さまざまなサービスが必要に応じて利用できます。

自宅で利用するサービス

  • 訪問介護(ホームヘルプ)
  • 訪問看護
  • 夜間対応型訪問介護
  • 看護小規模多機能型居宅介護(旧・複合型サービス)
  • 訪問入浴介護
  • 訪問リハビリテーション
  • 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
  • 居宅療養管理指導

自宅から通って利用するサービス

  • 通所介護(デイサービス)
  • 認知症対応型通所介護
  • 短期入所生活介護(ショートステイ)
  • 小規模多機能型居宅介護
  • 地域密着型通所介護(小規模デイサービス)
  • 通所リハビリテーション(デイケア)
  • 短期入所生活介護(ショートステイ)

生活環境を整えるためのサービス

  • 福祉用具貸与
  • 住宅改修
  • 特定福祉用具販売

要介護度によっては、介護保険を利用できない場合があるため、担当のケアマネジャーに相談しましょう。

介護保険を利用すれば、経済的・身体的負担を軽減

介護保険を利用すれば、介護にかかる負担が軽減できます。

たとえば、介護保険適応でデイサービスを1回利用すると、1割負担の方は「500円前後」の費用が発生します。

しかし、介護保険適応外であれば、5,000円ほどになるということです。

【費用の負担例】

費用比較 介護保険適応(1割負担) 介護保険適応外
デイサービス 500円 5,000円 × 日数
ショートステイ 1,000円 10,000円 × 日数
車いすのレンタル 400円 4,000円/月

※費用は目安価格です。実際のサービスでは地域や算定項目によって前後します。

デイサービスなどを利用している間は、介護の負担が軽減されるため、仕事や買い物など、自分の時間にあてることも可能になるでしょう。

関連記事:介護保険制度の利用で、少ない負担額で様々な介護サービスを受けられます

自立支援におすすめの介護用品

自立支援におすすめの介護用品を紹介します。

介護用品を利用することで自立のお手伝いにもなるため、ぜひ有効に活用してみてください。

エルゴグリフクラッチ・オープンカフ

エルゴグリフクラッチ・オープンカフ

エルゴグリフクラッチ・オープンカフは、握力が弱い人でも使いやすい杖です。

握るだけでなく、前腕部分でも体を支えられるためT字杖より安定した歩行ができます。

製品スペック
サイズ 長さ 99~119cm(9段階)
カフの内径:縦8cm × 横8.8cm
グリップ高さ:76cm~96cm
本体重量 620g

【利用料金】

ご利用者負担額(1割負担の場合) 152円/月
購入価格 8,500円(税込)

テイコブリトルワゴン

テイコブリトルワゴン

テイコブリトルワゴンは、自分で買い物に行く際に便利な歩行器です。

一番の特徴は、買い物かごを歩行器の上に置ける点です。

テイコブリトルワゴンを使用すれば、狭い店内などでも安定して歩行しやすく、自宅から近所のスーパーまでの移動と買い物の自立を手助けしてくれます。

製品スペック
サイズ 幅49.5×奥行60×高さ67~91cm(9段階)
折りたたみ時 奥行42.5cm
キャスタ径 前輪・後輪15cm
座面 幅31×奥行20×高さ48cm
積載量 バッグ8kg
本体重量 7kg

【利用料金】

ご利用者負担額(1割負担の場合) 152円/月
購入価格 8,500円(税込)

ヤマシタでは、こうした自立支援におすすめの福祉用具のレンタルについていつでも相談が可能です。
どうぞお気軽にお問い合わせください。

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まとめ

介護における自立支援は、「手を貸す」のではなく「できる力を引き出す」ためのケアです。

水分・食事・排便・運動の4つのケアをバランスよく行うことで、体調や意欲の回復につながり、本人らしい生活の維持が可能になります。

介護保険制度を上手に活用すれば、経済的・身体的な負担を軽減しながらサービスや福祉用具を利用できます。

安心して在宅生活を続けていくために、福祉用具を検討の際は、ぜひ一度専門スタッフへご相談ください。

記事ライター
記事ライター
ライター

杉浦良介

理学療法士

紹介文:通所リハビリ・訪問看護・回復期病棟・訪問リハビリでの経験のある理学療法士。YouTube「訪問リハ&訪問看護&介護保険【制度マニア】」、訪問リハブログ「訪問リハビリ・訪問看護情報サイト」を運営中。また介護・医療従事者のためのメディア『ビジケア訪問看護経営マガジン』『介護未来マガジン』『リジキャリ』の編集長を務める。著書に『リハコネ式!訪問リハのためのルールブック【第二版】』がある。

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