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骨折後の介護ベッドをレンタルする方法と選び方
骨折後に介護ベッドが必要な理由
骨折後の自宅療養では、安全な移動や無理のない姿勢を保つなどのサポートが求められるため、介護ベッドが必要とされています。
- 骨折による自宅療養と移動の困難さ
- 自宅での安全・快適な療養の確保
次から、詳しく解説します。
骨折による自宅療養と移動の困難さ
骨折により、普段何気なく行っていた起き上がりや立ち上がりが困難になります。寝返りや起き上がりには痛みを伴い、骨折後の回復には適切な姿勢や体位変換が欠かせません。
介護ベッドは、電動で背中や足元を上げる機能があり、起き上がりや立ち上がりをサポートします。最小限の力で体位を変えることが可能になり、骨折部分の負担を大幅に軽減できるでしょう。
自宅での安全・快適な療養の確保
介護ベッドは転倒防止や介助者の負担軽減にも役立ちます。
例えば、介護ベッドは利用者に合った高さに調整できるため、楽にベッドから立ち上がりができます。さらに、背上げ機能や脚上げ機能を備えているベッドなら、血流改善やむくみ防止にも効果的です。
介護ベッド用手すりを併用すれば、転倒・転落リスクも軽減できるでしょう。
介護ベッドは、寝ている姿勢を維持しやすくすることで、骨折部位の安静を保ちながら療養できます。家族の介助負担も軽減され、安心して在宅療養ができます。
骨折後に適した介護ベッドの選び方
骨折後に適した介護ベッドの選び方のポイントは以下の3つです。
- ベッドの高さ調整機能
- 背上げ・脚上げ機能
- サイドレール・マットレスの選び方
次から、詳しく解説します。
ベッドの高さ調整機能
介護ベッドの高さ調整機能は、ベッドへの乗り降りや立ち上がりの動作の負担を軽減します。
利用者の身長や車椅子の高さに合わせて調整することで、立ち座りの負担を最小限に抑えられます。
ベッドの高さは一般的に床から40〜50cmの高さが良いとされており、利用者の足の裏が床につく高さに調節します。
背上げ・脚上げ機能
背上げ機能と脚上げ機能のある介護ベッドは、座った姿勢を維持したり、起き上がりの動作をサポートしたりします。
背上げ機能を使うことで、骨折による痛みで起き上がりがつらい場合でも、電動でゆっくりと角度を調節できます。また、食事やテレビ視聴をするときの姿勢が崩れにくいでしょう。
脚上げ機能は、むくみ予防や血流改善を促進し、長期間の安静が必要な場合にも役立ちます。
また、背上げ機能だけでは体が下にずれてしまう方でも、脚上げ機能を併用すれば、安定した姿勢を維持できます。
サイドレール・マットレスの選び方
サイドレールは、転倒・転落防止に効果的です。介護ベッドに取り付けることで、寝ている間の体位変換時やベッドから降りる際に、無理なく体を支え、起き上がり動作がスムーズにできます。
前後に開く可動式のサイドレールなら、起き上がりと車椅子移乗で使い分けもできるでしょう。
体圧分散マットレスは、長時間寝ている状態でも骨折部位への圧迫を軽減し、床ずれ防止の効果が期待できます。骨折部位や身体機能に応じて、適切な硬さと機能を備えたマットレスを選択しましょう。
介護保険を利用したレンタルの流れと注意点
介護ベッドは介護保険を利用してレンタルできます。
次から、介護保険を利用できる条件と、レンタルするまでの流れを解説します。
介護保険を利用できる条件
介護保険を利用して介護ベッドをレンタルするには、要介護認定を受ける必要があります。要介護認定は、市区町村の窓口で申請が可能です。
認定を受けたあと、ケアマネジャーがケアプランを作成し、介護ベッドのレンタルが開始します。
介護ベッドのレンタルは、原則要介護2以上を対象としており、要介護1・要支援の方は対象外です。
ただし、医師の判断によっては要介護1・要支援の方でも利用できるケースもあるため、ケアマネジャーに相談してみましょう。
介護ベッドのレンタル費用は、月額レンタル費用の1割(所得によっては2〜3割)です。サイドレールや体圧分散マットレスなどの付属品もレンタルも可能なため、利用者の身体状況に応じて、最適な福祉用具を選んでください。
ケアマネジャーとの相談と手続き
介護ベッドのレンタルを希望する場合、担当のケアマネジャーを通じて申請を行います。手続きの流れは、以下のとおりです。
- ケアマネジャーがケアプランを作成
- 福祉用具貸与事業者とベッドの選定
- 契約・使用説明
- 介護ベッドの設置・使用説明
- 利用開始
レンタル中は定期的に利用状況をモニタリングしてくれるため、必要に応じて介護ベッドの変更や返品も可能です。使い方の確認や修理などのメンテナンスも任せられ、安心して使用できるでしょう。
ヤマシタなら最短即日から利用可能
ヤマシタは1963年に創業し、介護用品レンタル業界の30年の歴史をもつ、全国70拠点以上でサービスを提供する、国内最大級の事業者です。
1,000人以上の福祉用具専門相談員が在籍し、年間130回以上の研修を実施するなど、専門性が高いスタッフがそろっています。
福祉用具は毎日使用するもので、いつ不具合が起きるかわかりません。ヤマシタでは365日対応できるため、急なトラブルにも安心です。
利用状況に合わせて対応しますので、ぜひ相談してください。
介護保険を利用しないでレンタル・購入できるがデメリットもある
介護ベッドは介護保険を利用しなくても、自費でレンタルまたは、購入をすることは可能です。
以下から、自費でのレンタルと購入のそれぞれのメリットとデメリットについて解説します。
自費レンタルのメリットとデメリット
自費で介護ベッドをレンタルする場合、短期間の使用なら手軽でコストも抑えられます。自費でレンタルをする場合なら介護認定の結果を待たずに利用開始ができ、骨折といった緊急で使用したいときにも対応できるメリットがあります。
一方、長期利用を考えるとレンタル料が割高になる点がデメリットです。自費でのレンタル料金は月額6,000〜20,000円になる場合もあり、メンテナンスや修理費用も自己負担となるため、経済的な負担が大きくなるでしょう。
関連記事:介護保険を利用せずに介護ベッドをレンタルする方法|メリット・デメリットや選び方を紹介
購入のメリットとデメリット
介護ベッドを購入する場合、長期利用する予定ならレンタルよりも費用を抑えられます。加えて、傷や汚れを気にせず使用できる安心感もあるでしょう。
しかし、介護ベッドは10万円以上する場合も多く、高額な初期費用がかかる点はデメリットといえます。
介護ベッドを購入する際は、メンテナンスや修理費用も自己負担となることや、体調や生活環境の変化で変更がしにくい点も心に留めておきましょう。
まとめ
介護ベッドは、起き上がりや立ち上がりをサポートし、楽な姿勢を維持できるため、骨折後の療養に役立ちます。介護保険を利用すれば費用負担を抑えられるうえに、安全で快適な環境を整えられます。
介護ベッドは、介護保険を使用せず自費でレンタルする方法や購入する方法もあります。それぞれのメリット・デメリットを考慮し、適切な選択をすることが大切です。
まずは、市区町村の窓口やケアマネジャーに相談し、利用者の心身状況や生活環境に合った介護ベッドを選びましょう。