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高齢者が転倒する原因は?事故を防ぐ方法や転倒後の対処法を解説

高齢者が転倒する原因は?事故を防ぐ方法や転倒後の対処法を解説

高齢になるにつれて転倒する確率は高くなり、転倒することによって身体機能が低下して生活機能が低下する恐れもあります。
高齢者が転倒を防ぐためには、以下の2点が大切になります。

●高齢者が転倒する原因を知り事前に対策すること
●もし転倒してしまった場合はしっかりと対処すること

この記事では上記のことについて解説をします。
高齢者の転倒について理解を深めて、高齢者自身、または高齢者の家族などに役に立てていただければ幸いです。

高齢者の転倒には注意が必要

高齢者の転倒には特徴があります。
まずは高齢者の転倒の特徴を理解し、事前に対策できるようにしましょう。

ここでは高齢者の転倒の3つの特徴について紹介します。

一度の転倒で重症を負うこともある

高齢者は骨密度が低下(骨がもろい状態)していたり、筋力が低下していたりする人が多いです。
そのため、転び方が悪いと骨折したり、筋肉や靭帯が損傷したりする可能性があります。
場合によっては、さまざまな損傷により手術や入院が必要になることも考えられます。

このように一度の転倒で生活が大きく変わってしまう可能性があることも、高齢者の転倒の特徴の一つといえます。

転倒前にサインが出ていることも

高齢になるにつれて、体にさまざまな機能低下が生じることも考えられます。
例えば以下のようなことです。

  • めまいがある
  • 段差などでつまずくことがある
  • よくふらつく
  • 動悸がある
  • 足腰の筋力が弱くなったと感じる

高齢者の転倒の特徴では、転倒前にこのようなサインが出ていることも多いです。
そのためこのようなサインが出ていないかを日頃から確認する必要があります。
サインが出ている場合は、事前に予防をすることで転倒を防ぐことができるかもしれません。

住み慣れた環境で転倒するケースが約半数

高齢者の転倒事故の発生場所でもっとも多い場所が自宅です。
高齢者になると身体機能が低下し、外部との交流が減少し、活動範囲が狭くなります。
そのために自宅での転倒割合が増加します。

実際にこのようなデータがあります。

「医療機関ネットワーク事業を通して65歳以上の高齢者が自宅で転倒したという事故情報が平成27年4月から令和2年3月末までに275件寄せられています。
これは、高齢者の転倒事故を発生場所別に見たときにもっとも多く、全体の48%となります。」
引用: 消費者庁「News Release」

一番安心できる住み慣れた環境で、転倒してしまう人が多いことも高齢者の転倒の特徴の一つといえます。

高齢者による転倒の原因は?

高齢者による転倒の原因は?
高齢者による転倒には高齢者特有の原因があります。
ここでは高齢者による転倒の主な原因を3つ紹介します。

原因を知ることにより、転倒予防をすることができますので、しっかりと覚えておきましょう。

バランス感覚が取れない

少し体勢を崩したときにバランス感覚が取れれば転倒することはありません。
高齢者が転倒してしまう原因の一つは、バランス感覚が取れないためです。

高齢により、老眼や白内障で目が悪くなる人もいます。また、心肺機能の低下により体力が低下したり、腰が曲がったりすることで姿勢が悪くなる人もいます。
そのようなさまざまな要因が重なり、姿勢を保持する平衡感覚が低下することによりバランスが取りづらくなり、転倒してしまうケースも少なくありません。

筋力の低下

高齢者が転倒する原因の一つに筋力の低下が挙げられます。
筋力が低下することにより、足が上がらなくなったり、片足で支える力が低下したり、バランスを保てなくなったりします。
特に下肢や体幹の筋力が低下すると転倒に影響があると言われています。

年齢を重ねるにつれて運動する機会が減少する結果、全身の筋力が低下している高齢者も少なくありません。
高齢者の転倒の原因の一つに筋力の低下があることも覚えておきましょう。

認知能力に問題がある

認知機能の低下も高齢者が転倒する原因の一つです。
高齢になるにつれて認知機能が低下する可能性が高まります。

例えば、自分自身の体が不自由であることを忘れて杖なしで歩いてしまったり、転倒しやすい後ろ歩きをあえてしてしまったり、足元が悪い場所を歩いてしまったりなど、認知機能低下が転倒に及ぼす影響は多々あります。認知機能低下が転倒に影響することを知るとともに認知機能の低下の予防に努めましょう。

高齢者の転倒が多い場所は?

高齢者は自宅での転倒がもっとも多いです。
ここでは自宅内のどの場所で高齢者が転倒しやすいか説明します。

自宅における高齢者の転倒が多い場所は以下の通りです。
1位:庭・・・26.5%
2位:玄関・ホール・ポーチ・・・19.0%
3位:居間・茶の間・リビング・・・17.0%
参考:内閣府「平成17年度高齢者の住宅と生活環境に関する意識調査結果」

それぞれについて説明していきたいと思います。

高齢者がもっとも転倒している場所は庭です。その理由は不整地な場合が多いからです。
自宅内とは異なり、平地ではないためバランスを崩しやすかったり、つまずきやすかったりします。

また、庭という環境では何かをしながら何かをする(二重課題)ということが多いため高齢者が庭で転倒しやすくなっています。

例えば、以下の通りです。

    ■二重課題の例

  • 洗濯物を持ちながら歩く
  • バランスをとりながら洗濯物を干す
  • しゃがみながら草をとる
  • 不整地でバランスをとりながら歩く

二重課題は注意能力を必要とします。
このような理由により、高齢になればなるほど庭での転倒が増えるといえます。

玄関

高齢者が転倒する場所で1位の庭に次いで転倒が多いのは玄関です。
玄関は家により異なりますが、段差があるところが多いです。玄関での主な転倒原因はその段差が影響していると考えられます。
また、玄関で転倒してしまう原因はほかに以下のようなものがあります。

  • 靴を履いたり、靴を脱いだりする
  • 玄関の段差に座って立ち上がる
  • 急いで来客をお出迎えする
  • 靴箱から靴を出し入れする
  • 外出して何かを手に持ったまま帰ってきてその状態で段差を上がる

上記のことから、玄関での転倒も、何かをしながら何かをする(二重課題)という場面が多いことが理由であると推測できます。

居間・リビング

高齢者の転倒が多い場所の3位は、居間・リビングです。
居間・リビングでの転倒が多い理由は以下のとおりです。

  • 普段生活する時間が長い場所だから
  • リビングが広い場合は手すりなど掴まる場所がないことが多いから
  • 絨毯やカーペットなどでつまずくことが多いから
  • 食事を持ちながら歩くといった何かをしながら何かをする(二重課題)という場面が多いから

過ごす時間が長いと、おのずと転倒するリスクも高くなります。
普段生活する場所だからこそ安心して生活できる環境を整えたいものです。

転倒を防ぐには?

転倒を防ぐためには事前の予防・対策も大切です。
ここでは転倒を防ぐための予防・対策について4つの方法を解説していきます。
できそうなことからはじめて転倒予防につなげましょう。

定期的な運動を習慣づける

高齢者が転倒する原因の一つに筋力低下やバランスが取れないことがあります。
そのため筋力が低下しないように日頃から定期的な運動を習慣づけることが大切です。
具体的には以下のような運動がおすすめです。

    <運動の具体例>

  • 普段から歩く習慣をつける
  • スクワットで下肢筋力の向上を図る
  • ラジオ体操などで全身の運動&ストレッチをする

高齢になると運動機会が減少するため筋力が低下しやすいですが、筋力は年齢にかかわらず運動すれば向上すると言われています。
そのため、普段からの運動を通して筋力向上を目指し、転倒予防に努めましょう。

急な動作で体に負担をかけない

高齢になるにつれて身体機能はどうしても少しずつ低下してしまいます。
そのため、頭ではできると思っていても、体がついてこないため転倒をしてしまうこともあります。

また、急にベッドから起き上がったりすることによる立ちくらみ(起立性低血圧)によりふらついてしまうこともあります。急な動作で体に負担をかけないようにしましょう。
具体的な対策としては以下のとおりです。

    <具体的な対策>

  • 普段の動作を全般的にゆっくりのペースで行い焦らない
  • ベッドや布団から起き上がったあとは、一呼吸してから動く

部屋の照明調整・手すり設置・整理整頓を行う

転倒は環境面からも予防することができます。
具体的な対策は以下のとおりです。

    <具体的な対策>

  • 部屋の照明を明るくする
  • カーペットや絨毯の淵をテープで固定する
  • 住宅改修で手すりを設置したり、段差解消したりする
  • 障害物が散乱しない状態を作る
  • 滑り止めマットを使用する
  • 置き型手すりをレンタルする

ヤマシタではさまざまな置き型手すりをレンタルすることができるため、手すりの設置も一つの対策として検討するのもおすすめです。

転倒予防のための介護用品の利用

転倒予防のための介護用品の利用

転ばぬ杖 ひもあり

転ばぬ杖 ひもあり
「転ばぬ杖」は外出先で活躍する杖の転倒防止器です。
外出先で杖の置き場に困った経験があるかたも多いのではないでしょうか。
外出先で杖の置き場に困るために杖を持ち運ぶことをやめているのであれば、こちらの杖がおすすめです。

4点杖とあわせて利用することで外出先でも杖が邪魔にならずに使用することができます。

かるがもE 折畳S

かるがもE 折畳S
また、コンパクトに折りたたむことができる杖もあるため、利用場所などに合わせて選ぶのも一つの方法です。

スタンディ

スタンディ
折りたたみ式の玄関手すりは二重課題の多い玄関にピッタリです。
面付きなので安心して体をあずけることができ、靴を脱ぎ剥ぎする際の動作も楽に行えるようになります。

また介護保険でレンタルも可能です。

そのほかにも、杖などのさまざまな転倒予防のための介護用品がありますので、お気軽にヤマシタまでご相談ください。

営業所は安心の365日体制。

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転倒してしまった場合の対処法

どれだけ注意して事前に対策をしていたとしても転倒してしまうこともあるでしょう。
もし転倒してしまった場合も最初の対処が適切ですと、治療時間などの短縮につながります。
万が一のために、ここでは転倒してしまった場合の対処法を紹介します。

医師の診断を受ける

転倒してしまった場合は、まずは医師に報告して、対処法や原因に関する情報をもらうことが非常に重要です。決して自己判断をせずに専門家の意見を聞きましょう。

痛みがある、普段と身の感覚が違う、アザがある、意識が朦朧(もうろう)とするなどの症状がある場合は医師の診断を受けましょう。
特に頭を強く打った場合などは後から症状が現れる可能性もありますので早期の受診が必須となります。

治療に専念する

高齢者が転倒すると以下のような怪我をしてしまう可能性があります。

  • 骨折
  • 頭部損傷
  • 捻挫(ねんざ)
  • 肉離れ

状況によっては入院を余儀なくされる場合もあります。
また、入院の必要性がなくても自宅で安静にしなくてはいけない期間もあります。
なかには家事をしなければいけない人もいるかもしれません。しかし、怪我をしてしまった場合は基本的に治療に専念して早めに治すことを優先しましょう。そのほうが長期的に見たときに早期完治を目指せます。

応急処置を覚えておく

転倒してしまった場合にはそのときに応急処置をすることで、治療がスムーズに行える可能性もあります。

打撲や捻挫(ねんざ)や骨折などのときに覚えておいたほうが良い応急処置の一つにRICE(ライス)処置があります。応急処置の際には特に患部を動かさないようにすることが大切です。
そして、早めに受診をして医師に指示をもらいましょう。

■RICE処置とは
Rest・・・安静にする(動かさない)
Ice・・・冷やす(腫れを抑え、痛みを和らげる)
Compression・・・圧迫する(伸縮性の包帯などを巻き、患部を圧迫する)
Elevation・・・上に挙げる(血腫の形成を最小限に抑える)

まとめ

今回は高齢者の転倒について解説しました。高齢者の転倒の半数は自宅で起こっています。特に、庭、玄関、居間での転倒が多いです。

転倒予防することが大切で、その方法には以下のようなものがあります。

  • 定期的な運動を習慣づける
  • 急な動作で体に負担をかけない
  • 部屋の照明調整・手すり設置・整理整頓を行う
  • 転倒予防のための介護用品の利用

転倒してしまうと大きな怪我をして、それが生活機能の低下につながる可能性もあります。
転倒してからのことを考えず、転倒しないように身体面と環境面の予防と、転倒予防のための介護用品のそれぞれの視点で予防しましょう。

転倒予防のための介護用品はヤマシタでもさまざまに揃っていますのでお気軽にご相談ください。

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記事ライター
記事ライター
ライター

杉浦良介

理学療法士

通所リハビリ・訪問看護・回復期病棟・訪問リハビリでの経験のある理学療法士。YouTube「訪問リハ&訪問看護&介護保険【制度マニア】」、訪問リハブログ「訪問リハビリ・訪問看護情報サイト」、訪問看護ブログ「ビジケア訪問看護経営マガジン」で介護保険制度や訪問リハ、訪問看護などの情報発信をしている。著書に『リハコネ式!訪問リハのためのルールブック【第二版】』がある。


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