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圧迫骨折とは?自宅療養のポイントや痛みを和らげるコツを解説

圧迫骨折とは?自宅療養のポイントや痛みを和らげるコツを解説

圧迫骨折は介護が必要になるきっかけとなる要因の一つです。
ふらついて尻もちをつくなど、ちょっとしたことで圧迫骨折と診断されることもあります。診断後、自宅療養したいけれど、どのようなことに配慮したらよいのか分からず悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。

本記事では、圧迫骨折の際に、自宅療養するときのポイントや痛みを和らげるコツを解説します。

圧迫骨折とは?

圧迫骨折とは、転んだりしたときに、上下方向からの圧力が背骨に加わって、背骨がつぶれたように骨折してしまうことです。

圧迫骨折によって背中が丸くなってしまうと、高いところのものに手が届きにくくなったり、家事や庭の手入れができなくなったりするなど、日常生活にも影響を及ぼします。

圧迫骨折は高齢者に多い!

若いときは大きな力が加わることで生じる骨折ですが、年齢とともに骨がもろくなってくると、尻もちをついたり、椅子に勢いよくドスンと座ったりするといったちょっとした衝撃で背骨がつぶれてしまうことがあります。

圧迫骨折は高齢者にとても多い骨折の一つで、骨がもろくなってしまう「骨粗鬆症」の方が発症しやすいのです。
また、くしゃみをしたときや、こたつから立ち上がろうとしたときなど、普段の何気ない日常の動作でも背骨がつぶれてしまうこともあることから、「いつの間にか骨折」とも呼ばれています。

圧迫骨折の症状

圧迫骨折の症状は、骨折した部位や痛めたところの状態にもよりますが、背中や腰に痛みを生じることが多いです。
激しい痛みのため動けずに病院を受診することが多いのですが、痛みなどの自覚症状がほとんどなく、骨折していることに気づかない方もいます。

圧迫骨折の場合は、安静に寝ていると痛みにくいです。一方、背骨に身体の重みがかかってしまうと痛みを感じやすくなります。
特に、寝返りをうつ、起き上がる、立ち上がる、歩く、かがむなどの動作によって増悪する傾向があります。

骨折によって神経が圧迫されると、筋力が弱くなったり、感覚が鈍くなったり、便や尿の出る感覚が分からなくなる症状が出ることもあります。

圧迫骨折の治療法

圧迫骨折の治療法には、大きく分けて「保存的治療」と「手術による治療」の2種類があります。

しびれなどの神経が圧迫された症状のない場合は、手術をせずに保存的治療からはじめますが、しびれや痛みなどの症状が続く場合、手術になることもあります。
ここでは、できるだけ安静を保つ「保存的治療」と「手術による治療」について紹介します。

保存的治療

保存的治療とは、手術など外科的な治療は行わず、投薬やギプスを用いて骨折した部位を固定して安静を保ちながら、折れた骨がくっつくのを待つ方法です。

圧迫骨折の保存的治療では、痛みのコントロールと安静にすることが基本です。
無理に動いてしまうと骨がくっつくまでの期間が長くかかってしまう原因にもなるため、自宅療養中は安静が大切です。

背骨にかかる負担を減らすために、圧迫骨折の部位を、身体にあわせたコルセットやギプスを使って固定します。

圧迫骨折と診断されたら、自宅で安静に寝て療養するにはどのようにしたらよいのかを考えましょう。
自宅で安静を保ちながら水分や食事を摂る際に誤嚥を防いだり、寝返りや起き上がりの痛みを減らしたりするためにも、背上げ機能がついているベッドの利用がおすすめです。

ヤマシタでは自宅療養時におすすめのベッドのレンタルについてご相談を受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。

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手術による治療

背骨は円柱の形をした椎体(ついたい)とクッションの役割である椎間板(ついかんばん)がつなぎあわさって構成されています。
椎体の後ろ部分にある空間の中を神経が通っており、椎体がつぶれてしまうと骨が神経を圧迫して脚の感覚が鈍くなり、しびれが伴うことがあります。

このように感覚が鈍くなり、しびれなどの神経を圧迫している症状がある状態を破裂骨折と呼びます。
破裂骨折と診断されて神経が圧迫されている症状がある場合は、手術を検討することになります。

上記以外のケースは基本的に保存的治療から行いますが、背中の痛みが改善されない方は、手術(BKP治療)が検討されることもあります。

BKP治療とは、圧迫骨折によってつぶれてしまった椎体をバルーン状の器具を使い、グラグラした骨を固めることによって痛みを和らげる治療です。

圧迫骨折で自宅療養する際のポイント

圧迫骨折で自宅療養中に動き過ぎれば骨がくっつかない原因となる一方、安静にし過ぎると筋力や体力などが衰えて、介護が必要になる原因となってしまいます。

ここでは、圧迫骨折で自宅療養する際の大切なポイントを紹介します。

できるだけ安静にする

自宅で療養するときに大切なのは、新しい骨がつくられてつぶれた骨がくっつくまで安静にすることです。
背骨に圧力がかかることで痛みを感じ、回復を遅らせることにつながるので、悪化を防ぐためにも発症から3週間ほどはできるだけ安静にします。

仰向けで寝ると骨折部が開く方向に力がかかるので、ベッド上で横向きに寝るとよいと推奨されていますが、横向きで寝ると痛みが強く仰向けで寝て自宅療養する方もいるため、ご自身の身体状況に合わせて変更すると良いでしょう。

また、背骨への負担を減らすため、胸から腰回りまである長めのコルセットで骨折部が動かないようにしましょう。

姿勢に注意する

日常生活の中で、身体を丸める、捻る動きは、骨折部に圧力が加わってつぶす原因になります。
普段の何気ない生活の中でも、無意識に身体を丸める、捻る動きをしていますので、以下の動作に注意しましょう。

  • 靴下やズボン、靴の脱ぎ履きをするときに丸める動き
  • 頭を洗う、顔を洗うときに丸める動き
  • 寝返りや起き上がるときの捻る動き
  • 背中が丸まった状態で長時間座る
  • 後ろを振り向くときの捻る動き
  • 床にある物を拾うときの丸める動き
  • こたつに座るときに丸めて捻る動き

上記のようなついやってしまう動きですが、身体を丸める、捻る動きを繰り返せば、痛みを伴うだけではなく、骨折部の回復を遅らせることにつながります。

そのため、骨折したところにできるだけ負担をかけないために、コルセットを装着して背骨を丸める、捻る動きが制限されるだけではなく、身体の伸びた姿勢を保つように意識しましょう。

圧迫骨折の痛みを和らげるコツ

圧迫骨折の痛みを和らげるコツ
安静にしていれば痛みは少ない圧迫骨折ですが、ベッドから起き上がって食事をするときや、トイレに行くときなどの自宅療養時に痛みがある場合もあります。

ここでは、自宅療養時に痛みを和らげるコツをご紹介します。

適宜痛み止めを使用する

圧迫骨折では、トイレに行くときや、寝起きの際に、身体を捻らないように気をつけていても、背骨に身体の重みがかかってしまうので特に痛みを感じます。

しかし、動いてもよい時期に痛みがあるからといって必要以上に安静にし続けていると、筋力が弱ってきて寝たきりにつながってしまうことがあります。

痛みがひどく我慢できない場合には、主治医に相談しながら、痛み止め(NSAIDsやアセトアミノフェンなど)のを服用しることも痛みを和らげるコツの一つです。
服用後30分ほどで痛み止めの効果が出てきますので、起き上がる30分前くらいに服用すると動きやすくなります。

コルセットを使用する

圧迫骨折の治療は、背骨をつぶさないようにするために安静にすることが基本ですが、主治医から動いてもよいと許可がでたら、コルセットをできるだけ装着して動くようにしましょう。

立ったり座ったりするたびに筋肉と重力によって、背骨がつぶれてしまう方向に圧力がかかります。
背骨に圧力がかかり過ぎると回復を遅らせる原因になってしまうので、コルセットをできるだけ常に使用し、背骨への負担を減らしましょう。

痛みや骨の状態にもよりますが、コルセットの装着期間は、約2カ月が目安です。
骨折部の安静を保つための治療用のコルセットが完成するまでは、できるだけ安静にするように心がけましょう。

圧迫骨折で自宅療養している方におすすめの商品

自宅療養生活を送りながら、筋力が衰えないようにするためには、福祉用具が役立ちます。
上手に福祉用具を利用すれば、起き上がるときの痛みを減らして、回復を早めることにもつながるのです。

ここでは、圧迫骨折で自宅療養している方におすすめの「電動ベッド」と「歩行器」、「歩行車」を紹介します。

商品名 メーカー 販売価格 介護保険利用時負担額
(1割負担)
サイズ
ミオレットⅢ 2モーター 90cm幅レギュラー/ショート/ロングプラッツ¥334,000¥604/月
楽匠プラス Hタイプ 3モーション 91cm幅レギュラー/ミニパラマウントベッド¥520,000¥1,100/月
アルコー10型星光医療器製作所¥17,000¥244/月幅45.5~47×奥行40~43.5×高さ62.5~75cm
202310非表示_ハンディーウォークMパラマウントベッド¥360/月幅60×奥行65×高さ69~88cm(6段階)
洋式トイレ手すり といれってウェルファン¥60,500¥510/月幅70×長さ40×高さ54~70cm

電動ベッド

ミオレットⅢ 2モーター


ミオレットⅢ 2モーター

ミオレットⅢ 2モーターは、身長やお部屋のスペースにあわせてサイズ(ロング・レギュラー・ショート)を選ぶことができます。

ベッドを背上げするときに、身体が足側にずれてしまうと、骨盤が後ろに倒れ、背骨が丸まる方向に圧力がかかってしまうので、痛みの原因になります。

しかし、上記の商品では、身体が足側にずれにくい姿勢をサポートするために、使用者の太ももの長さに合わせ、パーツの変更なしでひざ脚ボトムの曲がる位置を2段階に調節できるフィッティング機能がついています。
さらに、背上げと連動してお尻のボトムが傾斜して、骨盤を起こして背骨が丸まりにくく、足側へずれにくくなります。

縦×横×高さ(ボード含む) 幅100×長さ194/204/218×高さ68.5~102.5cm
高さ 25~59cm
背上げ角度 0~70度
膝上げ角度 0~22度
重量 85.5kg


楽匠プラス Hタイプ 3モーション


楽匠プラス Hタイプ 3モーション

楽匠プラスシリーズは、背や腰に当たるボトムを効果的に動かして、骨盤をしっかりと起こす設計になっているので、身体のずれを抑えることができます。

また、ベッド全体が傾き、座った姿勢になる「ラクリアモーション」を活用することで足先が下がり、背骨への負担を減らしながら起き上がることができるため、圧迫骨折で自宅療養中の方におすすめです。

楽匠プラスシリーズにはスマートフォンで使える専用のアプリがあります。お使いの介護用ベッドを登録すると、ベッドを操作したり、手元スイッチの家庭内呼び出しボタンになったりするので、家にいる家族のスマートフォンに通知することができます。

縦×横×高さ(ボード含む) 幅99.4×長さ201.4・212.4×高さ61.6~105.1cm
高さ 61.6~105.1cm
背上げ角度 0~75度
膝上げ角度 0度~30度
重量 86.5kg


歩行器

アルコー10型


アルコー10型

圧迫骨折の治療は、できるだけ安静にすることなので、どうしても身体の筋力が落ちてしまいます。
主治医から歩く許可が出たのであれば、弱くなった筋力を戻すためにもなるべく歩くことも大切です。

背骨が丸くなると痛みが出やすくなるので、歩く補助になる歩行器を使うと背中を伸ばすように意識して歩きやすくなります。
アルコー10型は、狭い場所でも使いやすいように、軽くて超小型の固定型歩行器で、小柄な方におすすめです。
超小型ですので廊下や出入り口の狭い住環境でも使用することができます。

サイズ 幅45.5~47×奥行40~43.5×高さ62.5~75cm
折りたたみ時 幅45.5~47×奥行12×高さ62.5~75cm
グリップ内幅 31cm
重量 2.3kg


ハンディウォークM


ハンディウォークM

ハンディウォークMのフレームは、キズや錆びがつきにくい硬質アルマイト処理を施しているアルミを使用しているので、軽量で操作しやすい歩行車です。
また、前後左右の計6カ所に反射板(リフレクター)を設け、安全性にも配慮しています。

大型のブレーキレバーは操作しやすく、駐車ブレーキ付きなので、疲れたときは椅子に座って安全に休憩できます。圧迫骨折後に落ちた体力を戻したい、活動範囲を広げたい方におすすめです。

サイズ 幅60×奥行65×高さ69~88cm(6段階)
折りたたみ時 幅23×奥行65×高さ69cm
キャスタ径 前輪後輪20cm
座面 幅41×奥行18.7×高さ55cm
積載量 バッグ5kg
重量 6.9kg


手すり

洋式トイレ手すり といれって


洋式トイレ手すり といれって

足の力が弱くなって、座るときに勢いよく座ってしまう方には、転倒予防にもなり、どんなトイレにもしっかり固定できる「洋式トイレ手すり といれって」もおすすめです。
勢いよく座ると骨がつぶれて再骨折の原因にもなりますので、トイレ用手すりをあわせて使うことも検討してみてはいかがでしょうか。

サイズ 幅70×長さ40×高さ54~70cm
重量 高さ54~70cm(5段階)
適合便器 8.5kg


ヤマシタでは圧迫骨折で自宅療養している方におすすめの福祉用具を取り揃えています。
自宅での介護などでお困りの際にはお気軽にお問い合わせください。

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圧迫骨折を再発しないためにできること

圧迫骨折を再発しないためにできること
骨粗鬆症がある高齢者の場合、一度だけではなく何度も圧迫骨折を再発することがあります。
再発を繰り返すと、背骨は丸くなりやすくなり、慢性的な痛みを引き起こしやすくなります。

慢性的な痛みは日常生活にも影響が出て活動量が減ってしまい、介護が必要になる可能性が高くなるロコモティブシンドローム(運動器症候群)につながってしまいます。

圧迫骨折を再発しないためには、骨がもろくなっている骨粗鬆症治療をあわせて行うことも大切です。
骨粗鬆症の予防には、薬物で治療するだけではなく、適度な運動も効果が期待できます。
身体の筋力アップやバランス練習などのリハビリテーションを早めに進めていきましょう。

まとめ

圧迫骨折で自宅療養するときに、動き過ぎれば骨折部の治りが悪くなることにつながりますが、安静期間が必要以上に長くなれば体力や筋力などが衰えて、介護が必要になる原因となってしまいます。
身体を丸める、捻る動きをしないように意識しながら痛みを減らし、自立した生活を送れるように、ベッドや歩行器などの福祉用具を上手く利用して、主治医の指示に従って適度な運動を心がけましょう。

ご自宅での介護でお困りの方や、福祉用具の活用を検討されている方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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記事ライター
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ライター

中川 恵子

介護ライター

理学療法士の免許取得後、大学病院、個人病院、老人保健施設、有料老人ホームなどに勤務し、現在は、訪問リハビリテーションに従事しながら、理学療法士の資格を持つ医療・介護・健康専門ライター・講師として活動。


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