介護保険レンタル相談・カタログ請求はこちら

更新日:

高齢者が転倒する原因は?事故を防ぐ方法や転倒後の対処法を解説

高齢者が転倒する原因は?事故を防ぐ方法や転倒後の対処法を解説

高齢を重ねると、ふとした動作で転倒する確率は高くなります。一度の転倒が、大きなけがや生活機能の低下につながる恐れもあります。

高齢者の転倒を防ぐには、転倒の原因を理解し、日常生活のなかでできる対策をすることが重要です。

本記事では、高齢者の転倒のリスクと予防法、転倒後の対処について解説します。

高齢者の転倒には注意が必要

高齢者の転倒には特徴があり、ときには大きなけがにつながることも少なくありません。
転倒を防ぐためには、まずは高齢者の転倒の特徴を理解し、対策できるようにしましょう。
ここでは高齢者の転倒に関する注意したい3つの特徴を紹介します。

一度の転倒で重症を負うこともある

高齢者の転倒は、一度の転倒で生活を一変させるほどのリスクがある点が特徴です。骨密度が低下して骨がもろくなったり、筋力が落ちたりする人が多くなります。

そのため、軽く転んだつもりでも、骨折や靭帯の損傷といった大けがにつながりやすいといえます。

場合によっては、入院や手術が必要になるでしょう。

転倒前にサインが出ていることも

高齢者の転倒は、突然起こるように見えても、その前に「サイン」が現れているという特徴があります。高齢になるにつれて、体のさまざまな機能が低下するからです。

例えば以下のようなサインが出たら注意が必要です。

  • めまいがある
  • 段差でつまずきやすくなった
  • ふらつくことがある
  • 動悸がある
  • 足腰の筋力が弱くなったと感じる

このようなサインが出ていないかを日頃から確認することで、転倒を防げるでしょう。

住み慣れた環境で転倒するケースが約半数

高齢者の転倒事故は「自宅」でもっとも多く発生しています。

加齢とともに身体機能が低下し、活動範囲が狭くなり自宅で過ごす時間が増える傾向にあります。

消費者庁の調査ではこのようなデータがあります。

「医療機関ネットワーク事業を通して65歳以上の高齢者が自宅で転倒したという事故情報が平成27年4月から令和2年3月末までに275件寄せられています。

これは、高齢者の転倒事故を発生場所別に見たときに最も多く、48%を占めています。」
引用: 消費者庁「News Release」

一番安心できる住み慣れた環境で、転倒する方が多い点も、高齢者の転倒の特徴の一つといえます。

高齢者による転倒の原因は?

高齢者による転倒の原因は?
高齢になると、若い頃には考えられなかったような場面で転倒することがあります。それには、加齢にともなう特有の原因が関係しています。

ここでは高齢者による転倒のおもな原因を3つ紹介します。

原因を知ることで、転倒を予防できます。忘れずに対策しておきましょう。

バランス感覚が取れない

高齢になって転倒が増える原因の1つに、バランス感覚が取りにくくなることが挙げられます。年齢が若いうちは少し体勢が崩れても、無意識に体のバランスが取れれば転倒することはありません。

しかし、老化により、老眼や白内障で物が見えにくくなると、足元の段差や障害物に気付きにくくなります。

体力が低下したり、腰が曲がったりすることで姿勢が悪くなることが体のバランスを崩す原因だと考えられるでしょう。

このような要因が重なることで平衡感覚が低下してふらつきやすくなり、転倒につながると考えられています。

筋力の低下

高齢者が転倒する原因の一つに筋力の低下が挙げられます。

足腰や体幹の筋力が低下すると、足が上がらなくなったり、片足で支える力が低下したり、バランスを保てなくなったりします。

年齢を重ねるにつれて運動する機会が減少する傾向がみられます。とくに下半身や体幹の筋力は、安定した歩行や姿勢維持に不可欠だといえるでしょう。

認知能力に問題がある

認知機能の低下も高齢者が転倒する原因の一つです。

認知機能が低下し、危険な状況を認識したり、安全な行動を選んだりすることが難しくなる方もいます。具体的には、次のような行動です。

  • 足が不自由なのを忘れて杖を使わないで歩く
  • 後ろ向きになって、無意識に危険な歩き方をする
  • 足元が不安定な場所を選んで歩く

このように認知機能低下も転倒リスクを高める原因となります。認知機能低下が転倒に影響することを知るとともに、認知機能の低下の予防に努めましょう。

高齢者の転倒が多い場所は?

高齢者の転倒事故は一番安心できるはずの自宅で最も多く発生しています。

内閣府の調査によると、高齢者が自宅の転倒が多かった場所は以下のとおりです。
1位:庭・・・26.5%
2位:玄関・ホール・ポーチ・・・19.0%
3位:居間・茶の間・リビング・・・17.0%
参考:内閣府「平成17年度高齢者の住宅と生活環境に関する意識調査結果」

それぞれの場所でなぜ転倒しやすいのか、理由を解説します。

高齢者がもっとも多く転倒している場所は庭です。庭は土や砂利、植木などで地面がでこぼこしていることが多く、バランスを崩したり、つまずいたりしやすいからです。

また、庭という環境では何かをしながら何かをする(二重課題)ということが多いため高齢者が庭で転倒しやすくなっています。

例えば、以下の通りです。

    ■二重課題の例

  • 洗濯物を持ちながら歩く
  • バランスをとりながら洗濯物を干す
  • しゃがみながら草をとる
  • 不整地でバランスをとりながら歩く

二重課題は注意能力を必要とするため、高齢になると庭での転倒リスクが高まるといえます。

玄関

高齢者が転倒する場所で1位の庭に次いで転倒が多いのは玄関です。

玄関は家により異なりますが、段差があるところが多いです。玄関での主な転倒原因はその段差が影響していると考えられます。

また、玄関で転倒してしまう原因はほかに以下のようなものがあります。

  • 靴を履いたり、靴を脱いだりする
  • 玄関の段差に座って立ち上がる
  • 急いで来客をお出迎えする
  • 靴箱から靴を出し入れする
  • 外出して何かを手に持ったまま帰ってきてその状態で段差を上がる

このように、玄関では「何かをしながら別の動作をする(二重課題)」場面が多く注意が散りやすいため、転倒につながりやすいと推測できます。

居間・リビング

高齢者の転倒が多い場所の3位は、居間・リビングです。その理由は次のような点が挙げられます。

  • 生活する時間が長い場所だから
  • リビングが広い場合は手すりなど掴まる場所がないことが多いから
  • 絨毯やカーペットなどでつまずくことが多いから
  • 食事を持ちながら歩くといった何かをしながら何かをする(二重課題)場面が多いから

長く過ごす場所だからこそ、転倒リスクも高くなります。日頃から安心して生活できる環境を整えることが大切です。

転倒を防ぐには?

転倒を防ぐためには日頃からの予防と対策も大切です。

ここでは4つの対策を紹介します。できそうなことから取り入れて、転倒予防につなげましょう。

定期的な運動を習慣づける

高齢者が転倒する原因の一つに筋力の低下やバランス感覚の衰えがあります。

そのため筋力が低下しないように日頃から定期的な運動を習慣づけることが大切です。

具体的には以下のような運動がおすすめです。

  • 普段から歩く習慣をつける
  • スクワットで下肢筋力の向上を図る
  • ラジオ体操などで全身の運動&ストレッチをする

筋力は年齢に関係なく、運動すれば向上するといわれています。

普段から無理ない範囲で体を動かす習慣をつけ、転倒予防に努めましょう。

関連記事:高齢者の体操には何がある?中止基準や楽しく安全に行うポイントも解説!

急な動作で体に負担をかけない

年齢を重ねると、身体機能が低下し、体の反応は遅れる傾向です。

そのため「できる」と思っていても、急な動作に体がついていけなくなり、転倒します。

特に、急な起き上がりでふらつく「立ちくらみ(起立性低血圧)」には注意が必要です。

具体的な対策としては以下のとおりです。

  • 普段の動作を全般的にゆっくりのペースで行い焦らない
  • ベッドや布団から起き上がったあとは、一呼吸してから動く

急な動作をすると体に負担がかかりやすくなります。ゆっくりとした動作を意識することで、転倒予防につながるでしょう。

家の中の転倒対策

家の中の転倒対策の1つに、手すりの設置が効果的です。高齢になると筋力やバランス感覚が低下し、立ち上がりや歩行が不安定になりやすくなります。

例えば、玄関や階段の上り下りや廊下、ベッドで立ち上がるときなどに手すりを設置すれば、手すりを使うことで動作時の姿勢を安定できます。

手すりがあることで「つかまる場所がある」という安心感が得られ、移動や動作への不安を軽減できるでしょう。転倒そのものを回避できる可能性も高まるといえます。

ルーツ コーナータイプ

ルーツ コーナータイプ

ベッドからの起き上がりや立ち上がりがしやすい手すりです。手すりの形状は握りやすく、滑らない点が特徴です。

サイズ ・本体:幅50×長さ105cm
・手すりサイズ:幅34×奥行31×高さ70~80cm(3段階)
価格(税込) ・介護保険利用時 負担額:306円/月
・レンタル料:3,060円/月
・販売価格:79,134円

あがりかまち用たちあっぷミニ片手すり

あがりかまち用たちあっぷミニ 片手すり

玄関に置くだけで設置でき、工事が必要のない手すりです。バランスを崩しやすい玄関の昇降に役立ちます。コンパクトなデザインで、狭い玄関でも対応できる点が特徴です。

サイズ ・本体の長さ:69×43cm
・手すりの高さ:80~85cm
価格(税込) ・介護保険利用時 負担額:408円/月
・レンタル料:4,080円/月
・販売価格:85,690円

関連記事:介護用手すりとは|効果や種類、介護保険レンタル、住宅改修を解説

風呂の転倒対策

お風呂の転倒対策として有効なのが手すりの設置です。浴槽の出入りや立ち座りの動作をサポートする役割をし、手すりにつかまることでバランスを崩しにくくなります。

手すりのほかにも、滑りにくいマットや椅子を活用することで、転倒のリスクを軽減できるでしょう。

高さ調節付浴槽手すり UST-130N

高さ調節付浴槽手すり UST-130N

工具を使用しなくても簡単に浴槽に設置でき、身長に合わせて高さを調節できます。

サイズ 本体の長さ:幅18×長さ29~38×高さ27~42cm(6段階)
価格(税込) ・介護保険利用時 負担額:3,960円
・販売価格:39,600円

トライタッチ 防カビプラス M

トライタッチ 防カビプラス M

浴槽だけでなく、洗い場で使用することも可能です。カビ防止加工がされており、清潔に使えます。

サイズ 幅38×長さ55cm
価格(税込) 3,937円

歩行中の転倒対策

歩行中の転倒は、高齢者にとって大きなけがにつながります。筋力の低下やふらつきがある方はとくに注意が必要です。

歩行中の転倒対策には、歩行器や杖などの福祉用具を使用することが効果的です。杖や歩行器は体を支える役割をしており、歩行が安定します。

杖だけでなく、自分の足に合う靴を選ぶことも大切です。杖や靴を自分の体に合うものを選ぶだけで、安心して歩行できるようになるでしょう。

かるがもE22 伸縮 ブラック
トライタッチ 防カビプラス M

杖の長さを10段階で調節可能で、利用者の身長に合わせて使用できます。杖の先ゴムは、接地面に合わせて角度調整がされるため、バランスの崩しやすい坂道の歩行でも安心です。

サイズ 長さ79〜101.5cm伸縮(10段階調節・2.5cmピッチ)
価格(税込) 4,362円

関連記事:歩行補助つえとは?具体的な種類や利用するメリットなどを紹介

そのほかにも、さまざまな転倒予防のための介護用品がありますので、お気軽にヤマシタまでご相談ください。

営業所は安心の365日体制。

お客様のご相談、ご要望にスピーディーに対応します。

ご相談はこちら

メールは365日24時間受付

電話アイコン 0120-203-001

受付時間 9:00~18:00 (土日祝年末年始を除く)

介護用品は介護保険利用で自己負担1〜3割に

介護保険を利用すれば、介護用品をレンタルする際に必要な費用の負担を軽くできます。

通常レンタル料を全額負担になるものが、介護保険を使用すれば、自己負担額が1割(一定の所得がある方は2〜3割)が自己負担ですみます。

例えば、介護用ベッドは購入すると10万円以上する場合もあり、経済的な負担が大きいといえます。介護保険を使用してレンタルした場合、月々の費用を1,000円〜2,000円の負担ですみます。

また、体の状態が変わった場合や使わなくなったときには、必要に応じた介護用品に変更することも可能です。こうした柔軟性があるのも、レンタルの大きなメリットです。

ただし、介護保険を利用するには、要介護認定が必要です。まずは、居住地の市区町村の窓口や地域包括支援センターに相談してみると良いでしょう。

関連記事:介護保険の申請手続きの流れ|窓口・条件・必要書類を解説

転倒してしまった場合の対処法

どれだけ注意していても、転倒を完全に防ぐのは難しいものです。大切なのは、転倒したあとにどのような対応をするかです。初期の対処が適切であれば、治療期間の短縮や重症化の防止につながります。

ここでは、転倒後の対処法を紹介します。

医師の診断を受ける

転倒後は、医師に報告して、転倒の原因やその対処法に関する情報をもらうことが大切です。決して自己判断をせずに専門家の意見を聞きましょう。

痛みやあざ、普段と異なる身体の感覚、意識が朦朧(もうろう)とするなどの症状がみられる場合は、医師の診断を受けましょう。

頭を強く打った場合は、あとから症状が現れる場合もあるため、早期の受診が必須です。

治療に専念する

高齢者が転倒すると以下のようなけがをしやすくなります。

  • 骨折
  • 頭部損傷
  • 捻挫(ねんざ)
  • 肉離れ

状況によっては入院を余儀なくされる場合もあります。

たとえ入院の必要性がなくても、しばらく自宅で安静を求められるかもしれません。しかし、転倒後は無理に動こうとせず、まずはしっかり治療に専念しましょう。

家事や家族の迷惑にならないかと気になることもあるかもしれませんが、長期的に見れば、回復を早めることになるでしょう。

応急処置を覚えておく

転倒してしまった場合にはそのときに応急処置をすることで、治療がスムーズに進みます。

打撲や捻挫(ねんざ)、骨折のときは「RICE(ライス)」の処置を覚えておきましょう。

■RICE処置とは
Rest・・・安静にする(動かさない)
Ice・・・冷やす(腫れを抑え、痛みを和らげる)
Compression・・・圧迫する(伸縮性の包帯などを巻き、患部を圧迫する)
Elevation・・・上に挙げる(血腫の形成を最小限に抑える)

応急処置の際には患部を動かさないように心がけ、早めに受診をして医師の指示に従いましょう。

まとめ

高齢者の転倒の半数は自宅で発生しており、特に庭や玄関、居間での事故が目立ちます。転倒は骨折や生活機能の低下につながる可能性が高まるため、事前の対策が重要です。

転倒予防には、以下のような方法があります。

  • 定期的な運動を習慣づける
  • 急な動作で体に負担をかけない
  • 部屋の照明調整・手すり設置・整理整頓を行う
  • 転倒予防のための介護用品の利用

万が一転倒したときの対応を知ることは大切ですが、まずは転倒しないように、身体面と環境面の両面から転倒を防ぐ意識をもちましょう。

転倒予防のために介護用品に頼るのもひとつの方法です。日常生活の中で無理なく予防策を取り入れるようにしてください。

転倒予防のための介護用品はヤマシタでもさまざまに揃っていますのでお気軽にご相談ください。

営業所は安心の365日体制。

お客様のご相談、ご要望にスピーディーに対応します。

ご相談はこちら

メールは365日24時間受付

電話アイコン 0120-203-001

受付時間 9:00~18:00 (土日祝年末年始を除く)

介護保険レンタルや
介護保険の申請方法など、
ご不安やご不明点がありましたら
お気軽にご相談ください。

お電話からのお問い合わせ

専門スタッフが対応します。
どんなことでもご相談ください

0120-203-001

月〜金 9:00-18:00(土日祝日はお休み)

お問い合わせフォームからはこちら

ご相談はもちろん、
カタログ請求にもご利用いただけます

お問い合わせフォームはこちら

お急ぎの場合はお電話よりお問い合わせください