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階段昇降機の価格はどのくらい?使える制度や補助金・種類や役割についても解説!

階段昇降機の種類や役割とは|具体的な価格や補助金についても解説!

階段昇降機には大きく2種類に分けられ、介護保険を使ってレンタルできるものと、保険対象外のものがあります。

本記事では階段昇降機の種類ごとの価格や特徴を解説します。

使える補助金についても解説していきますので、両者の特徴を踏まえたうえで、どちらを導入するか決めましょう。

階段昇降機の価格(介護保険・補助金)

階段昇降機の価格について、以下の疑問に答えていきます。

ぜひ購入やレンタルの際に情報を活かしてみてください。
それではひとつずつ詳しい内容を紹介します。

介護保険が適用されるかは種類による

階段昇降機は、いす式階段昇降機と可搬型階段昇降機の2種類に分けられ、種類によって保険適用の有無が変わります。

いす式階段昇降機は設置工事が必要であるため、介護保険の住宅改修に該当すると思う方もいるかもしれませんが、介護保険は適用されません。

そのため、介護保険が利用できないと経済的に厳しいという方もいるのではないでしょうか。しかし、機種の選び方や設置方法などを工夫すれば、費用を抑えられます。

一方で、可搬型階段昇降機は設置工事の必要がなく、福祉用具のレンタルとして介護保険が適用されます。
購入が難しい場合は、レンタルを検討するとよいでしょう。

補助金の適用は自治体による

介護保険で利用できないものに関しては、市区町村が補助金や助成金制度を独自に設けている場合があります。

たとえば東京都港区では、以下のような条件のもと、助成金制度が利用できます。

  • 階段昇降機の設置費用を一部助成する
  • 対象は65歳以上で要支援1以上の認定を受けている
    (日常的に車いすや歩行器を使用しているといった要件あり)
  • 医師から昇降機が必要との意見を書面で受け、区へ提出する
  • 工事費用について1,332,000円を限度に助成してくれる
  • 世帯の所得に応じて1〜6割の自己負担がある

出典:東京都港区HP「高齢者昇降機設置費助成」
自治体によって内容は異なるので、お住まいの地域の福祉課や介護保険課などに確認してみましょう。

いす式階段昇降機の購入なら70万円台〜

いす式階段昇降機は、直線階段用の場合70万円台から購入可能で、高いものだと100万近くする場合もあります。曲線階段用になると150万円から200万円弱までと価格は上昇します。

また、車いすのまま乗れるタイプの価格は、屋内タイプや直線タイプで500万円前後、曲線タイプの場合は800万円前後です。
ただこれらの価格はあくまで目安で、機種やレールの長さ、形状、設置環境等により異なります。

工事は標準的なものであれば1日で済みますが、車いすのまま乗れるタイプでは5日ほどかかる場合もあります。
それぞれの特徴を見て、介護を受ける方の状態や今後の状態変化も考えながら、どのタイプを購入するか決めましょう。

可搬型階段昇降機の介護保険レンタルは月5千円程度から可能

可搬型階段昇降機をレンタルする場合は、1カ月に5万円程度かかります。

ただし介護保険が適用されれば、利用者の所得に応じて1~3割負担となるため、実質1カ月5千~1万5千円程度で利用可能です。

いす式階段昇降機の設置にかかる費用は高額であるため、まずは可搬型階段昇降機のレンタルをするのがおすすめです。

可搬型で対応可能であれば、費用も抑えられ工事の必要性もありませんが、購入となれば100万円程度の出費がかかります。気軽に購入できる価格ではないため、まずはレンタルがおすすめです。

介護保険を利用できる階段昇降機

ヤマシタでは、可搬型階段昇降機の一つである「階段昇降ユニット J-MAX」を取り扱っています。

階段昇降ユニット J-MAX

階段昇降ユニット J-MAX

「階段昇降ユニット J-MAX」は、専用のコンパクト車いすを取り付けて、階段を昇り降りできる階段昇降機です。
L字型の昇降フットにより安定して移動でき、介護を受ける方も不安なく利用可能です。
万が一倒れそうになってもしっかりとアームがロックされるので、前方に倒れる心配はなく安心安全に階段を昇り降りできます。

サイズ 幅44×長さ51.5×高さ109.5cm
重量 34.0kg(バッテリー含む)
バッテリー容量 約300段(15~30階)の往復
昇降速度 無段階調整式(8~23段/分)
段の奥行き 最小21cm
段の高さ 最大21cm
最大荷重 120kg(専用車いす含む)

介護保険とは?

介護保険とは、市区町村が実施する「要介護認定」において、介護が必要であると認定された方が介護サービスを受けられる制度のことです。

65歳以上の第1号被保険者と、40歳から64歳の第2号被保険者が利用できます。
ただし第2号被保険者は、加齢によって起こる16の特定疾病が原因で介護が必要になったと判断されなければ、利用できません。

介護保険制度は40歳から保険料を支払ったり、家族が介護を必要としたりすることから、多くの方が関わるため、ぜひ知っておきましょう。

介護保険に関する詳しい内容は以下の記事で解説しているため、参考にしてください。
介護保険とは|仕組み・サービス・利用の流れを解説

介護保険を利用する方法

介護保険の利用手順は、以下のとおりです。

  1. 要介護認定の申請
  2. 認定調査と主治医意見書の提出
  3. コンピュータによる要介護認定の一次判定
  4. 介護認定審査会による要介護認定の二次判定
  5. ケアプランの作成
  6. 介護サービス利用の開始

介護保険が適用となる福祉用具の品目や、レンタルの流れについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
介護用品はレンタルできる!品目、流れなどを解説します

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階段昇降機は大きく2種類

先述したように、階段昇降機は大きく分けて以下の2種類があります。

  • いす式階段昇降機
  • 可搬型階段昇降機

それぞれ屋内タイプと屋外タイプがあり、家の中の階段だけでなく、玄関から屋外へのアプローチに使われる階段にも対応可能です。
各種類の特徴と、ヤマシタで取り扱っている製品をあわせて紹介するので、ご不明点はお気軽にお問い合わせください。

ここからは、各種類の特徴とヤマシタで取り扱っている製品をあわせて紹介します。

ご不明点はお気軽にお問い合わせください。

いす式階段昇降機

いす式階段昇降機は、座ったままでも階段を昇り降りできるので、足腰に不安がある方でも安心して移動できます。
レールを取り付けるタイプで直線型や曲線型など階段の形にあわせて設置可能です。
いすのみのタイプ以外に、車いすのまま乗り込むタイプもあり、介護を受ける方の状態に応じて選べます。
家庭で使う場合は、工事が必要になるので、設置場所のスペースや予算などを見ながら、ご自宅に適した種類を選びましょう。

いす式階段昇降機の一つである「タスカル STⅢ 直線階段用」を紹介します。

タスカル STⅢ 直線階段用

タスカル STⅢ 直線階段用

「タスカル STⅢ 直線階段用」は、収納幅が業界最薄レベルの24cmで、レール出幅もコンパクトないす式階段昇降機です。
収納しておけば、使用者以外の方が階段を使う際の邪魔にもなりません。
また高い安全性を誇り、誤動作防止用のキースイッチ、障害物検知装置、シートベルトなどが整っているので安心して使えます。

最大荷重 92kg
速度 6m/分
最大傾斜角度 55度
最小傾斜角度 25度

可搬型階段昇降機

可搬型階段昇降機は設置の必要がなく持ち運びもできるので、どこでも使えるメリットがあります。

種類はいす式階段昇降機と同様で、車いすのまま使用できるタイプと、いすのみで使うタイプの2つです。
使用するたびに持ち運べるので、さまざまな介護・医療施設で活用されています。

一方で、操作には一定の技術が必要とされ、誤って利用者を転落させる危険性もあります。

介護者が操作するためには「可搬型階段昇降機安全指導員」の資格認定を受けた福祉用具専門相談員から指導を受け、使用の可否を判断してもらわなければなりません。

階段昇降機の役割・メリットとは

階段昇降機の役割・メリットとは
階段昇降機の役割やメリットは、以下の4つです。

  1. 階段昇降の負担を軽減する
  2. 転倒防止になる
  3. 居住スペースを保てる
  4. 介助者の負担を軽減する

使う前に役割やメリットを知ることで、より有効活用できるので参考にしてみてください。

階段昇降の負担を軽減する

加齢や病気により身体機能が低下すると、階段の昇り降りは大きな負担になります。

階段昇降機を使えば負担を軽減でき、膝や足腰を痛める心配も減るでしょう。
また介護を受ける方のストレス軽減にもつながり、精神的に安定するといった効果が期待できます。

心身ともに負担が軽減できることを考えると、階段昇降機は使う方のQOL(生活の質)を向上させ、生活全体に良い影響をもたらすと言えるでしょう。

転落防止になる

階段昇降機を導入すると、心身の負担軽減だけでなく安全性の面でもメリットがあります。生活に安心と安全を保障してくれます。

なぜなら、いすや車いすに座ったまま状態で階段の昇り降りができるので、転落のリスクを大きく軽減できるからです。

階段昇降は、万が一転落すると大けがにつながり、最悪の場合命の危険もともないます。

事故を未然に防ぐためにも、介護を受ける方の身体状況が著しく低下する前に、階段昇降機を導入するのがおすすめです。

居住スペースを保てる

主に2階で生活していた方が階段の昇り降りがつらいという理由で、1階で生活する場合があります。

しかし、もともとの生活環境を変えたくないという方もいます。
そういった方が階段昇降機を使えば、2階での生活を続けやすくなるでしょう。
また中には2階だけでなく、3階以上にまで居住スペースをもつ家もあります。

たとえば1階が駐車場になっており、2階にリビングやキッチン、3階に浴室や洗面所があるような家です。

こういった間取りの家では、階段昇降機の必要性が高くなるでしょう。

介助者の負担を軽減する

階段の昇り降りの介助負担は大きく、介護を受ける方だけでなく介助者にも事故やけがのリスクがあります。

とくに在宅介護の場合は、介助者が一人だけの場合もあり、階段の昇り降りのたびに疲労がたまり介護疲れの危険性も高まります。

介護を受ける方を守る意味でも、介助者の負担軽減は非常に重要です。

長期的な在宅介護が予想される場合は、あらかじめ階段昇降機の専門家に相談しておき、いざというときにすぐ導入できる環境を整えておきましょう。

階段昇降機のデメリット

階段昇降機のデメリット
階段昇降機を導入するデメリットは、以下の2つです。

  1. 家族にとっては階段の通行がしにくい
  2. 設置のために階段の加工が必要

メリットだけではないことを理解し、本当に必要かどうか検討してみましょう。

家族にとっては階段の通行がしにくい

階段昇降機を設置すると、その分階段のスペースが狭くなるので、同居する家族にとっては通りにくくなるデメリットがあります。
とくにレールの設置が必要ないす式階段昇降機は、一度設置すると取り外しができないので、事前にしっかりと検討することが重要です。

ただしヤマシタで取り扱っている「タスカル STⅢ 直線階段用」は、収納幅が業界最薄レベルでコンパクトなため、通りにくいデメリットも解消できます。

設置のために階段の加工が必要

階段昇降機の設置には大規模な工事は必要ありませんが、手すりの撤去やレールの取り付けなどが発生します。

そのため設置機材や工賃などの費用が少なからずかかります。

さらに階段の形が直線ではなくL字型やカーブを描くような形の場合、よりコストが高くなるでしょう。

設置費用については、次の項で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。

出入り口を工夫すれば段差解消機も利用可能

出入り口の場所を工夫すれば、階段昇降機ではなく段差解消機で補える場合もあります。
たとえばガレージから玄関までに階段がある場合で、段差解消機を設置できる十分なスペースがあれば利用可能です。
ヤマシタでも以下の段差解消機を取り扱っているので、ぜひご覧ください。

テクノリフター(段差解消機)

テクノリフター(段差解消機)

重量 165kg
最大荷重 180kg

そのほか住環境の整備については、ヤマシタの福祉用具専門相談員にお気軽にご相談ください。

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まとめ

階段昇降機は、主に購入して設置するタイプのいす式と、レンタルで利用する可搬型の2種類に分かれます。

いす式は介護保険が適用になりませんが、各自治体の補助金制度を利用すればお得に導入可能です。一方で可搬型は介護保険を使ってレンタルできるだけでなく、工事の必要もないことから、導入に対する心理的ハードルは比較的低いと言えます。
階段昇降機の利用には、場所の確保や階段の加工が必要になるなどデメリットはありますが、介護を受ける方と介助者の負担軽減やけがの防止による安全面のメリットなどは魅力的です。

利用する際は、両者の特徴を押さえたうえで、もっともニーズに合った階段昇降機を選んでみてください。

記事ライター
記事ライター
ライター

津島武志

介護福祉士

介護業界16年目の現役介護職。介護リーダーや管理職の経験もあり、現在は地方法人のグループホームに勤務。現役の介護職以外に、各種メディアでWebライターとしての活動や介護職の働き方に関するメディア(介護士の転職コンパス)の運営などもしています。主な保有資格は、介護福祉士、介護支援専門員、社会福祉士など。


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