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ひとりで抱えないで! 認サポと学ぶ介護を楽にする“コツ” 「家族介護者のためのストレスケア講座」が開講

ひとりで抱えないで! 認サポと学ぶ介護を楽にする“コツ” 「家族介護者のためのストレスケア講座」が開講

2022年12月1日世田谷区立保健医療福祉総合プラザにおいて、世田谷区認知症在宅生活サポートセンター主催の区民向け講座「令和4年度後期 家族介護者のためのストレスケア講座 第4回『介護生活のコツ~介護保険制度・福祉用具の有効活用~』」(以下、「家族介護者のためのストレスケア講座」)が行われました。
家族介護者の負担を少しでも「楽」にしようと企画された今回の講座。その内容はいったいどんなものだったのか、レポートしていきます。

キーワードは「楽」をすること 2名の講師が“コツ”を解説

キーワードは「楽」をすること 2名の講師が“コツ”を解説
介護者自身の心と身体のケアを目的として、実際のケアに役立つ知識や介護者自身のリラックス方法などについて、理論と実践を交えて楽しく学ぶことができる「家族介護者のためのストレスケア講座」。
2022年度の後期日程・第4回目となる今回の講座では介護保険制度や福祉用具に焦点を絞り、2名の講師がそれぞれの分野について分かりやすく解説を行いました。

講座の後半では福祉用具の体験コーナーやグループワーク、個別の相談も実施。グループワークでは参加者の実体験を交えたさまざまな意見が飛び交いました。
参加者は、実際に家族を介護している方同士。和気あいあいと楽しく日頃の思いを共有することができる有意義な講座となりました。

介護の「コツ」は“ラク”をすること!? 介護保険制度利用のススメ

介護の「コツ」は“ラク”をすること!? 介護保険制度利用のススメ
「介護を続けていくために」というテーマで介護保険制度について解説してくれたのは、世田谷区認知症在宅生活サポートセンターで保健師をされている木村さん。実際の事例を用いながら、分かりやすく介護保険制度について説明をしてくれました。

講話の前半部分では、前提となる介護が必要な状態について、介護を続けていくために必要なことについて解説。
後半部分では、どのように介護保険サービスを含む社会資源を活用していくべきかについて解説しました。

「介護を無理なく続けるためには、介護と自分の生活のバランスが重要」であり、そのためには「社会資源を有効に活用すること」が介護を無理なく継続する何よりの“コツ”だと語る木村さん。その言葉に対して、何人もの参加者がうなずいていました。

福祉用具で介護負担を軽減! お互いが“ラク”になる便利ツールたち

福祉用具で介護負担を軽減! お互いが“ラク”になる便利ツールたち
福祉用具について解説してくれたのは、世田谷区認知症在宅生活サポートセンターの作業療法士として現場でも活躍されている瀬戸口さん。今回は杖、歩行器、車いすといった移動に関わる福祉用具を中心に紹介してくれました。
1本杖と多点杖、歩行器とシルバーカーの違いなど、福祉用具に関わるさまざまな疑問に触れながら、正しい福祉用具の選び方や、使い方についてやさしく解説を行いました。

瀬戸口さんは「福祉用具の活用は介護する人、される人双方の負担が減って楽になります。福祉用具をはじめ介護の“カタチ”にはさまざまな選択肢があり、一人で抱え込まずに道具やサービスを頼りましょう」という言葉で講話を締めくくりました。
参加者の中には「はじめていろいろな形の杖を見た」という方もいらっしゃいました。

「はじめて」がたくさん〜移動に便利な福祉用具を体験〜

「はじめて」がたくさん〜移動に便利な福祉用具を体験〜
講話の終了後には、3つのグループに分かれて福祉用具体験コーナーを実施。杖、歩行器、車いすを順番に、交代で参加者の方に体験していただきました。

私たちヤマシタ世田谷営業所も福祉用具の提供で講座に協力。福祉用具専門相談員の金子と平田もグループに加わり、実際に参加者の方に商品に触れていただきながら、適正なフィッティングや正しい使い方についてご説明させていただきました。

「認サポが目指す地域のカタチとは」講師にインタビュー

世田谷区認知症在宅生活サポートセンター 保健師・木村さん

世田谷区認知症在宅生活サポートセンター 保健師・木村さん
今回の講座では介護保険制度についてのお話をさせていただきました。介護保険制度といっても難しい内容にならないよう、実際に介護をする方の目線に立った分かりやすいお話となるように気をつけながら、どのようにCMさんに相談したらいいかといった具体的な事例を交えて解説しました。

福祉用具体験コーナーでは、車いすにはじめて乗ったという方もいらっしゃいました。「乗り心地が良かったわ」とおっしゃっていただけたので、実際に体験していただけて良かったと思います。福祉用具に触れる機会が少ない方が多いと思うので、今回のような機会を今後も増やしていけると良いですね。

世田谷区認知症在宅生活サポートセンターでは、今回のような勉強会等の活動を通じてご本人やご家族との信頼関係を築きながら、介護のサポートをしていきたいと考えています。
「この人にだったら話しても良いわ」。そう言っていただけるような存在に、認知症在宅生活サポートセンターがなれると良いなと思っています。

世田谷区認知症在宅生活サポートセンター 作業療法士・瀬戸口さん

キーワードは「楽」をすること 2名の講師が“コツ”を解説
今回の講座では、福祉用具についての説明を担当しました。介護を経験したことがない方は福祉用具に触れたことがない方がほとんどですし、介護をしている方であっても、利用している福祉用具以外には触れたことがないという方が多くいらっしゃいます。
そういった方々に、介護にはいろいろな選択肢があるということを知ってもらいたい、福祉用具を利用してできるだけ楽に介護をしてもらいたいと思い、今回のお話しをさせてもらいました。

福祉用具を含めた、介護に関する情報は手に入れづらい状況にあると思っています。だからこそ、そのことを関わる人全員で意識して、介護をしている人に出来るだけ多くの可能性を提示してあげたいと考えて現場では活動しています。

「介護はひとりでやるものではなく、関わる人も含めて全員でやっていくものなんだよ」ということが伝わるように、ご本人やご家族との対話を大事にしてケアを行っていきたいです。

介護をする人、される人、みんなが笑顔になれる地域へ

介護をする人、される人、みんなが笑顔になれる地域へ
講座を終えて改めて実感したのは、福祉用具を含めた介護保険の制度としての難しさ。木村さんや瀬戸口さんがおっしゃったように、介護に関する情報はご本人やご家族からすれば手に入れることが難しいと私自身も感じています。
ましてや介護保険を利用した在宅サービスに関わる私たちでさえ、専門分野以外の領域では知らないことが数多くあります。だからこそ本人、家族を含めた関わる人々全員で情報を分かち合うことが重要だと再認識しました。
今回の講座でのお話を胸に関連事業者である私たちヤマシタも、本人や家族に対してさまざまな介護の可能性を提案できるように努めて行きたいと考えています。

「家族介護者のためのストレスケア講座」は年間2講座、全6回連続の講座です。今回は第4回目の講座となり、そのほかの回では「心やすらぐ手法」として苔玉づくりやアロママッサージについての講座も開催。興味のある方はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。
また、「世田谷区認知症在宅生活サポートセンター」では「家族介護者のためのストレスケア」以外にもさまざまなイベントや家族のサポートも行っています。「誰かに相談したい」と思ったら、ひとりで抱えずに相談してみてくださいね。

世田谷区認知症在宅生活サポートセンター Webサイト

今回の講座で体験していただいた福祉用具はこちら

今回の講座で体験していただいた福祉用具はこちら
今回のイベントにお持ちした福祉用具をご紹介。ひょっとすると、街中でこれらの福祉用具を見かけたことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。
実はこの写真の車いすは、ひじ置き(アームサポート)をはねあげることができ、足置き(フットサポート)が取り外せる便利機能が付いた車いすなんです。
そのほかの商品においても、実際に使ってみないとわからないような驚きの機能が装備されているものもあります。ここで当日参加者の方にご説明したポイントも含めながら、商品の特徴をご紹介していきます。

1本杖「カーボン製杖 ウルトラ・レジェール」

1本杖「カーボン製杖 ウルトラ・レジェール」
卵2個分(120g)と世界最軽量の1本杖です。自動車ホイールの商品開発で培ったCFRP技術で開発。支柱とグリップが一体となったカーボンファイバー製の本杖です。

【種目】一本杖*介護保険を利用したレンタルは不可
【メーカー】中央化成品
【名称】カーボン製杖 ウルトラレジェール
【カラー】ブラック、レッド、ブルー、グリーン 4色
【サイズ】長さ 76、78、80、84、86、92cm
【重量】120±30g
*オプションとして76~92cmの間で1cm刻みのカットも可能です。 

多点杖「カーボン四点可動式スモールタイプ」


多点杖「カーボン四点可動式スモールタイプ」
支柱が前後に可動する四点式の多点杖。坂道などの水平でない路面でもしっかりと杖先が接地してくれます。

【種目】多点杖
【メーカー】島製作所
【名称】カーボン四点可動式スモールタイプ
【サイズ】長さ 62.5~88cm(11段階)
【ベース】幅10×長さ11cm
【重量】440g
【カラー】かすみ草、カーボン柄グレー

カーボン四点可動式スモールタイプ紹介ページ

歩行器「セーフティーアーム」


歩行器「セーフティーアーム」
折り畳み可能で軽量なので、ちょっとした段差でも持ち上げやすいピックアップタイプの室内専用歩行器です。

【種目】歩行器
【メーカー】イーストアイ
【名称】セーフティーアーム
【サイズ】幅57×長さ45×高さ66.5~76.5cm
【重量】2.8kg
※お身体や使用環境に合わせて高さ・幅を4種類のサイズから選ぶことができます。

セーフティアーム紹介ページ

歩行器「テイコブリトルスリム」


歩行器「テイコブリトルスリム」
シルバーカータイプの座面付き歩行器。疲れた時にも休めて安心です。重量も 4.5kgと軽量で扱いやすく、幅広い身長の方にご利用いただける歩行器です。

【種目】歩行器
【メーカー】幸和製作所
【名称】テイコブリトルスリム
【組み立て寸法】幅470×奥行580×高さ640~910mm
【押し手高さ】640~910mm 10ポジション
【重量】4.5kg

テイコブリトルスリム紹介ページ 

車いす「エコールチェアマルチ 自走式」



レッグサポート長の調節やスイングアウト機能、肘掛けの高さ調節やはね上げ、背張り調整等を備えた高機能のセミモジュール車いす。利用者のニーズに応える細かいフィッティングが可能、座高を38cmにできるので足漕ぎもしやすい1台です。

【種目】車いす
【メーカー】日進医療器
【名称】エコールチェアマルチ 自走式
【カラー】イエローグリーン、ブルー、ワインレッド
【サイズ】幅56cm×奥行97cm×高さ87~91cm
【主な機能】スイングアウト 肘掛はね上げ 背張り調整

エコールチェアマルチ 自走式紹介ページ 

福祉用具についてもっと知りたい方はこちら

福祉用具についてもっと知りたい方はこちら
今回お持ちした福祉用具は数ある商品のほんの一部です。身体的特徴や動き、疾病によって適合する用具はさまざま。歩行を支援する福祉用具の選び方を知りたいという方はぜひこちらを参考にしてください。


ヤマシタ、シマシタ。「歩行を支援する福祉用具の選び方」

また他の福祉用具に興味をお持ちの方や、実際に福祉用具のご利用を検討されている方はこちらもご覧いただけますと幸いです。

商品検索やWebカタログはこちら

世田谷区認知症在宅生活サポートセンターとは

世田谷区認知症在宅生活サポートセンターとは
「世田谷区認知症在宅生活サポートセンター」では、世田谷区を「認知症になってからも住み慣れた地域で安心して暮らせるまち」にしていくために、医療と福祉の連携、専門職の育成、家族介護者の支援、知識や情報の発信といった、認知症に関するさまざまな取り組みや活動を世田谷区の委託事業として行っています。

「世田谷区認知症在宅生活サポートセンター」では、下記の5つの機能を軸とした活動を行っています。

  1. 訪問サービスによる在宅支援のサポート
  2. 家族支援のサポート
  3. 普及啓発・情報発信
  4. 技術支援・連携強化
  5. 人材育成


「世田谷区認知症在宅生活サポートセンター」Webサイト:『認知症在宅生活サポートセンターとは』ページより

「家族介護者のためのストレスケア講座」概要

名称:家族介護者のためのストレスケア講座
会場:世田谷区立保健医療福祉総合プラザ1階(世田谷区松原 6-37-10)
日程:令和4年11月10日~12月15日の木曜日 [全6回]
時間:午前10時~11時30分
内容:
11月10日(木) オリエンテーション、家族介護者の心構え
11月17日(木) 介護家族の心の理解とストレスケア
11月24日(木) 薬に関する相談先、ストレスを感じたときに食べたい食事
12月1日(木) 介護生活のコツ~介護保険制度・福祉用具の有効活用~
12月8日(木) 心安らぐ手法①~植物の力を借りる・苔玉づくり~
12月15日(木) 心安らぐ手法②~香りを楽しむ・アロママッサージ~
対象者:世田谷区内にお住まいで、認知症の方の介護をしている家族の方(開催期間内、連続参加がおおむね可能な方)
人数:先着20名(要申込み)
参加費:無料
お問い合わせ:
世田谷区認知症在宅生活サポートセンター
TEL:03-6379-4315
*窓口開設時間:月~金曜日 午前8時30分~午後5時(祝日、12月29日~1月3日を除く)
参加の際の注意点(新型コロナウイルス感染症対策):
新型コロナウイルス感染症対策のため、必ず不織布のマスク着用の上でのご参加をお願いします。発熱等、体調が優れない場合は、参加をお控えください。
また、新型コロナウイルス感染症の影響により、定員を削減または本講座を延期、もしくは中止する可能性があります。

イベント取材・協力募集中!

今後も「ヤマシタ、シマシタ。」ではイベント取材のご依頼や、勉強会などへの協力も随時お待ちしております。近隣営業所の地域担当者がお伺いいたします。
福祉用具の提供や講師のご依頼もOK! その他、どんなことでもご相談させていただけますと幸いです。
ぜひ、みなさまが安心して暮らせる地域づくりのお手伝いをさせてください。

取材協力:
認知症在宅生活サポートセンター
医療法人社団 プラタナス
桜新町アーバンクリニック

文:金子修平(株式会社 ヤマシタ 世田谷営業所 福祉用具専門相談員)
写真:平田幹(株式会社 ヤマシタ 世田谷営業所 福祉用具専門相談員)

記事ライター
記事ライター
ライター

金子 修平

福祉用具専門相談員

株式会社ヤマシタ 世田谷営業所


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