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筋萎縮性側索硬化症(ALS)とは?症状や治療を解説|快適に生活するための福祉用具も紹介

筋萎縮性側索硬化症(ALS)とは?症状や治療を解説|快適に生活するための福祉用具も紹介

筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、運動神経が障害され筋力が徐々に低下する難病です。この記事では、主な症状・進行と診断のポイント、現在の治療選択肢や栄養・リハビリの工夫、介護保険で活用できる福祉用具まで解説します。

筋萎縮性側索硬化症(ALS)とは?

筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、手足やのど、呼吸に必要な筋肉が徐々にやせて力が入らなくなる病気です。筋肉そのものではなく、動かすための神経が障害されることで症状が進行します。

ALSでは、筋肉を動かす神経が障害されても感覚や視力・内臓機能は基本的に保たれる点が特徴です。つまり、体が動かしにくくなっても痛みや温度を感じる力、見たり聞いたりする力は大きくは変わりません。

発症後は比較的速く進行することが多い一方、10年以上かけてゆっくり進行する例もあります。

発症年齢・男女比・患者数

多くは50〜70歳代で発症し、男性のほうがやや多いとされています。日本の患者数は約1万人規模と推定されています(特定医療費受給者証所持者:9,727人/令和5年度)。

出典:(難病情報センター・令和5年度)

主な症状と進行のステージ

ALSでは、発症から進行まで症状が少しずつ変化します。ここでは主な症状を初期と中期〜進行期に分けて紹介します。

初期症状:手足の筋力低下・構音障害・こむら返り

手指の巧緻動作(ボタンかけ、書字、つまみ動作)や物をつかむ動作のしにくさ、足ではつまずきやすさ・階段昇降の困難・こむら返りの頻発などがみられます。舌や口周囲の筋力低下では、話しにくさや飲み込みにくさとして現れます。

中期〜進行期:嚥下・呼吸筋障害、意思伝達の困難

嚥下障害により経口摂取が難しくなり、呼吸筋の低下から呼吸困難が進行して人工呼吸器(NIV/気管切開下)が必要となることがあります。全身の筋力低下が進むと意思伝達も難しくなるため、意思伝達装置の活用が重要になります。

ALSの原因

発症原因は未解明ですが、神経の老化、興奮性アミノ酸の代謝異常、酸化ストレスなど複数要因の関与が示唆されています。

約90%は散発例で遺伝要因は認めませんが、5〜10%は家族性で遺伝子変異が関与します。喫煙や化学物質曝露、強い身体負荷など環境要因が影響する可能性も指摘されています。

診断の流れと検査項目

初期は他疾患と見分けがつきにくいことがあります。1カ月以上改善しない筋力低下やこむら返り、構音障害が続く場合は、神経内科・脳神経外科などを受診しましょう。

診断は問診・病歴・神経診察を基に、筋電図、MRI、血液検査などを組み合わせ、脳梗塞・頸椎症・多発ニューロパチー等の類似疾患を除外しつつ総合的に判断します。

治療の現状と最新トピック

いまだ完治させる薬はありませんが、進行を緩やかにし生活の質(QOL)を保つための治療と支援が整っています。

標準治療薬

進行抑制目的でリルゾール、酸化ストレス軽減目的でエダラボンが用いられます。薬物療法はリハビリや呼吸・栄養管理と併用します。

新薬・治験トピック

2024年、トフェルセン(SOD1変異型ALSを対象)が国内承認。SOD1変異により生じる異常タンパクの産生を抑制し、進行抑制が期待されます。対象者は遺伝子検査で適格性を確認します。

補助療法・栄養療法

呼吸管理(NIV等)や嚥下機能に応じた栄養管理(とろみ付与、高カロリー補助食品、胃瘻の検討)を行います。装着型ロボット(HAL医療用下肢タイプ)は保険適用のリハビリ機器として特定疾患で利用可能です。

介護保険を利用する手順

ALSは介護保険制度の「特定疾病」に指定。一般に65歳以上が対象ですが、40〜64歳でも要介護認定を受ければ利用できます。

申請は市区町村の介護保険窓口へ。医師の意見書・各種書類を添えて申請し、訪問調査と一次・二次判定を経て要支援1・2/要介護1〜5のいずれかに認定。認定後、ケアマネジャーがケアプランを作成し、サービス利用を開始します。

関連記事:介護保険の申請手続きの流れ|窓口・条件・必要書類を解説

介護保険でレンタル・購入できる福祉用具

ALSの進行に伴い、福祉用具の活用は不可欠です。介護保険を使えば自己負担1〜3割でレンタルでき、対象品目は制度で定められています。購入が対象の用具は年間10万円の上限内(自己負担1〜3割)で特定福祉用具購入が可能です。

関連記事:福祉用具の購入(年間上限や自己負担)について

車椅子

自走型・介助型・電動タイプなど、筋力や操作能力に応じた選定が可能です.

座王X 自走式

座王X 自走式

座面角度調整で体圧を分散し、ずれを予防できます。

サイズ 幅59×奥行105×高さ102~131cm
(折りたたみ時:幅34×奥行102×高さ66cm)
重量 19.6kg
価格(非課税) ・介護保険利用時 負担額:894円/月
・レンタル料:8,940円/月
・販売価格:233,200円

遊歩スマイルα

遊歩スマイルα

車椅子が難しい方でも外出しやすい電動カート。行動範囲を広げます。

サイズ 幅65×長さ119.5×高さ110cm
重量 98kg
最高速度 6km/h
価格(非課税) ・介護保険利用時 負担額:2,500円/月
・レンタル料:25,000円/月
・販売価格:418,000円

介護ベッド

自力で寝返りや起き上がりが難しい場合の体位変換や離床を支援します。

楽匠Z 3モーション 91cm幅レギュラー

楽匠Z 3モーション 91cm幅レギュラー

背上げ・脚上げ・高さ調整の3モーター。背上げ時でも体のずれを抑えます。

サイズ 幅99.9×長さ212.3×高さ61.7~105.2cm
背上げ角度 0~75度
脚上げ角度 0~30度
価格(非課税) ・介護保険利用時 負担額:1,206円/月
・レンタル料:12,060円/月

離床支援 マルチポジションベッド 91cm幅レギュラー

離床支援 マルチポジションベッド 91cm幅レギュラー

寝姿勢から立ち上がりまで連続サポート。体格や機能に合わせて細かく調整可能。

サイズ 幅120×長さ206×高さ86〜126cm
背上げ角度 0~75度
脚上げ角度 0~20度
価格(非課税) ・介護保険利用時 負担額:1,658円/月
・レンタル料:16,580円/月
・販売価格:880,000円

スライディングボード

ベッド⇔車椅子などの移乗時に摩擦を減らし、介助・本人双方の負担を軽減します。

イージーグライド M

イージーグライド M

両端が折れ曲がる形状で安全にセットしやすく、座位での移乗に適します。

サイズ 幅33×長さ60×厚さ0.5cm
重量 900g
価格(税込) ・介護保険利用時 負担額:136円/月
・レンタル料:1,360円/月
・販売価格:33,000円

フレックスボード

フレックスボード

仰臥位のまま移乗可能。身体にフィットしやすく、皮膚負担を抑えます。

サイズ 長さ110×幅50cm
重量 1.6kg
価格(税込) ・介護保険利用時 負担額:306円/月
・レンタル料:3,060円/月
・販売価格:69,300円

関連記事:スライディングボードの使い方とおすすめ商品!安全な移乗介助について解説

まとめ

筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、筋肉を動かす神経が障害され全身の筋力が低下していく病気です。現時点で完治療法はありませんが、薬物・補助療法の組み合わせや最新治療の選択肢拡大により、進行の緩和とQOL維持が期待できます。

ALSは介護保険の特定疾病に指定されています。福祉用具のレンタルや購入の活用を含め、まずはお住まいの市区町村窓口やケアマネジャーにご相談ください。

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