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豊かさを届ける福祉用具サービス わかりやすい説明や試用で、利用者の自己選択をサポート

福祉用具大手ヤマシタ(静岡県島田市、山下和洋社長)の「豊かさを届ける福祉用具サービス」をテーマに現場の実践を紹介する本連載。同社豊田営業所の白澤巧さんは、わかりやすい説明やデモによって実際のイメージをつかんでもらうことで、利用者が迷っていたり、家族と意見が食い違っていたりする時にも、ご本人が納得して選択できるように支援している。

免許返納で意見分かれる本人と家族

利用者Aさん(70代男性)は、要介護認定を受けていたものの車の運転は続けていた。ある日、自宅の駐車場で車をぶつけてしまったことをきっかけに、娘さんから運転免許証の返納を強く勧められるようになった。Aさん自身は一人娘に心配をかけたくないという思いはあるものの、独居で普段の買い物にも車を使っていたため、返納に抵抗がある様子だった。

担当ケアマネジャーから白澤さんへ「自動車の代わりに電動カートが使えないだろうか」との相談が寄せられ、一度試乗してみることになった。これまで車を運転していたAさんは、電動カートの操作を習得するのも早く、安全確認も問題がなかった。

さらに白澤さん付き添いの下、普段利用しているショッピングセンターまで電動カートで向かうことに。白澤さんは「道路交通法上、歩行者扱いの電動カートは免許不要で利用できますが、一歩間違えれば事故に繋がるおそれがあります」と説明し、導入を検討する場合は特に入念な確認が必要だと話す。

白澤さんは、Aさんの運転の様子をみながら、ルートや駐車スペースを確認。交通量が多かったり、通りにくかったりする道は避け、段差など注意が必要な箇所をAさんと細かくチェックした。初めは強かったAさんの電動カートに対する抵抗感も、白澤さんの同行と丁寧な指導により徐々になくなっていった。1週間後に再度訪問してAさんに話を聞くとともに、電動カートの走行距離や充電回数を確認。ショッピングセンターへの買い物に使っていて、想定外の利用はないようだと娘さんやケアマネジャーへ報告した。

電動カートの実際の使用感や利便性がわかり、導入後の生活のイメージが持てたAさんはその後、免許証の返納を決断。娘さんもようやく安心できたという。

「納得できる自己選択」が行えるように

Aさんと娘さんのように本人と家族の希望が食い違うケースは珍しくない。そうした場合の対応について、白澤さんは「できる限り、双方に納得した選択をしてもらえるように判断材料となる情報をわかりやすく伝えることを心掛けています」と説明する。

今回も、事前にケアマネジャーから「Aさんは電動カートに乗り換えることに消極的」と聞いていたため、「導入ありきではなく、まずは電動カートが実際どんなものなのかを知ってもらうことに徹しました」(白澤さん)。結果、白澤さんの丁寧な説明や実際の試用を通じて、Aさん自身が納得して電動カートの利用を決めることができた。

その後、電動カートはAさんの生活に欠かせない「足」として活躍を続けている。ある時、いつものショッピングセンターで急に電動カートが動かなくなった時も、その日のうちに代替機を持っていくとAさんは「助かった!」ととても喜びながら、白澤さんへ感謝を伝えた。

「福祉用具専門相談員として必要だと思う福祉用具や住環境の提案は行いますが、最終的に判断するのはもちろんご利用者です。迷っていたり、ご家族と意見が分かれたりした時にも丁寧に説明して、納得した上で自己選択ができるようにこれからもサポートしていきたいです」(白澤さん)


豊田営業所 白澤 巧

提供元:シルバー産業新聞 2021.12.10

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