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豊かさを届ける福祉用具サービス 想像力と予測力で「依頼以上の提案」に

福祉用具大手ヤマシタ(静岡県島田市、山下和洋社長)の「豊かさを届ける福祉用具サービス」をテーマに現場の実践を紹介する本連載。同社富山営業所の柴田聡美さんは、持ち前の想像力や予測する力を活かして、常に「よりニーズに応えた支援がないか」を追求している。

「家族の曇った表情」柔軟に対応を切り替える

利用者Aさん(70代男性)は要支援の認定を受けていたが、自立に近い生活が送れていたため、特に介護予防サービスも利用していなかった。しかし、ある日体調が突然悪化。一時的に一人でトイレに行くのも難しい状況になってしまった。そこで、担当していた地域包括支援センターから、柴田さんへポータブルトイレの試用依頼が寄せられた。

依頼通り、その日のうちにAさん宅へ駆け付けた柴田さん。「ああ、これが…」。ポータブルトイレをみた奥さんの表情が曇っていくのを見逃さなかった。柴田さんは製品の説明は一旦横に置いて、まずはAさんと奥さんにそれぞれ話を聞いてみることに。すると、「昨日までは普通に立って歩けていた。仕方ないと一度は納得したけれど、やはりできることなら使いたくない」と打ち明けてくれたという。

そこでトイレに行くまでの動作を確認したところ、ベッドからの起き上がり・立ち上がりには時間がかかり、奥さんの介助も必要だったが、トイレまでは柱などを支えにしてAさん一人でたどり着くことができていた。「トイレへの移動自体にはそれほど時間はかかっていなかったので、ベッドサイドに手すりを置いて起き上がり・立ち上がりがもっとスムーズになれば、トイレでの排泄ができるかもと考えました」(柴田さん)。

その場で、包括の担当者へ状況報告、相談をして、手すりの試用を提案。「トイレでの排泄ができるかもしれない」。Aさんと奥さんは喜んで提案を受け入れた。体調がさらに悪化した場合に備え、念のため、ポータブルトイレのデモ機も置かせてもらったが、結局使用することはなく、手すりを利用することでトイレでの排泄が実現できた。

事前の情報収集が支援の引き出しを広げる

奥さんの反応ひとつから、担当包括と連携しつつ臨機応変な対応で、より本人・家族のニーズを捉えた支援に繋げた柴田さん。Aさんのケースでは急変だったため、スピード最優先だったが、事前の情報収集や準備を常に意識している。「以前はアセスメントシートに沿って、訪問時に一から確認していましたが、今は依頼の時点で確認できる点はあらかじめケアマネジャーに伺うようにしています」と柴田さん。

例えば、ベッドから立ち上がるための手すりが必要なら、同様に立ち上がり動作が必要なトイレに手すりはあるかなどといった具合だ。依頼内容から、他にも環境で困っていることはないか想像を広げ、必要になりそうな福祉用具は準備して訪問するようにしている。

「以前は色々と尋ねるのに遠慮もあったのですが、利用者の安心安全を確保したり、困りごとを解消したりするために、やはり事前に確認できるところは確認すべきだと思い直しました。これからも、ご本人・ご家族のニーズに応えられるよう支援していきたいです」と抱負を語った。


富山営業所 柴田 聡美

提供元:シルバー産業新聞 2021.11.10

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