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豊かさを届ける福祉用具サービス 福祉用具が活用されるまでの工夫とフォロー

福祉用具大手ヤマシタ(静岡県島田市、山下和洋社長)の「豊かさを届ける福祉用具サービス」をテーマに現場の実践を紹介する本連載。同社川越営業所の金子真弥所長は、福祉用具が十分に活用されるよう、さまざまな工夫や丁寧なフォローを行い、利用者・家族が望む豊かな生活の実現を支援している。

移乗の負担が大きく、 日課の散歩に出かけられない

利用者Aさん(70代女性)は身体機能低下のスピードが想定以上に早く、サービス利用当初は歩行器で外出ができていたのだが、まもなく車いすへ切り替え、次第にベッドからの移乗も介助が必要になっていった。体格が大きいAさんに対して、介護者の夫は小柄だったため、抱え上げての移乗介助はなおさら容易ではなかった。

Aさんは自分でできることが減っていくことにもショックを受けていたが、「これまで以上に夫へ負担をかけてしまう」とさらに落ち込んでいたのだという。「とても仲が良いご夫婦で、歩行器でも車いすでも、一緒に近所を散歩しながら花や草木を眺めるのが日課でした」と金子所長は振り返る。それが、移乗に介助が必要になったことにより、散歩に出かける負担は双方に重くなってしまっていた。

こうした経過が報告されたサービス担当者会議で、Aさんと夫双方の気持ちや負担を踏まえて金子所長が提案したのがリフトの導入。ただ金子所長の提案に対して、「ちゃんと扱えるか不安」「リフトは少し大げさかも」など消極的な反応も少なくなかった。

手作りの説明書や頻回訪問で操作方法を指導

まずはデモで試してみることになったが、いきなり夫が操作を覚えてリフト移乗を行うのは難しいと判断した金子さん。ヘルパーのサービス提供時に訪問し、ヘルパーに先に操作を覚えてもらい、夫には時間をかけて操作を習得してもらおうと考えた。また従来の取扱説明書ではわかりにくいのではないかと考え、金子所長は大きな画用紙にイラストを交えた専用の説明書を作成。操作する時に確認しやすいよう、部屋の壁に貼らせてもらった。慣れるまでは頻回に訪問し、自らをリフトで吊り上げてもらうなどして丁寧な操作指導を行ったという。狙い通り、徐々に操作にも慣れ、夫一人でAさんのリフト移乗ができるようになった。

Aさんからは「夫も私も負担が軽くなって、また2人で散歩に出かけられるようになった」。夫からは「操作を覚えるまで何度も足を運んでくれて、自分も頑張ろうと思えたし、とても心強かった」と金子所長へ感謝を伝えた。

さらに担当ケアマネジャーも「訪問の度に操作がスムーズになっていて驚いた。初めはリフト利用は難しいかもと思っていたが、情報共有やフォローをこまめに行ってくれて非常に頼りになった」と評価。リフト導入の効果も実感していた。その後、ケアマネジャーが所属する居宅介護支援事業所から研修の依頼を受けるなど、関係性もより深まっていった。「当たり前だが福祉用具は使ってもらって初めて効果が発揮されるもの。十分に活用してもらう福祉用具サービスにこれからもこだわっていきたい」(金子所長)


川越営業所 金子真弥所長

提供元:シルバー産業新聞 2021.08.10

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