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連載 豊かさを届ける福祉用具サービス
バリエーション豊かな提案でニーズに応える

福祉用具大手ヤマシタ(静岡県島田市、山下和洋社長)の「豊かさを届ける福祉用具サービス」をテーマに現場の実践を紹介する本連載。千種営業所の伊藤十詩子さんは、利用者のニーズやその人らしい暮らしを叶えるための細やかなアセスメントとともに、福祉用具を活用した多種多様な提案を実践してきた。

伊藤さんが入社2年目に担当したAさん(71歳・男性)は、がんにより立ち上がり動作などが難しくなってきたため手すりを導入したことから支援が始まった。次第に歩行も不安定になり、外出用に歩行器の導入を勧めると、AさんもAさんの奥さんにもとても喜ばれた。しかし、さらに半年ほどが経ったころにAさんの状態は急変。特殊寝台などで療養環境を整えたが、残念ながらほどなくAさんは息を引き取った。

伊藤さんがレンタル品の引き取りに訪問した際、Aさんの奥さんから「主人が歩行器を使って、ケーキ屋さんまで一人で歩いて、私のためにケーキを買ってきてくれたことがあったの。私が習い事で賞を獲ったから『お祝いに』って。今までそんなことしてもらったことなかったから、びっくりしたけれど本当に嬉しかったわ」と伝えられた。

伊藤さんは「そのエピソードを聞いて、病気を抱えながらも奥さんを想うAさんの気持ちが伝わり、とても温かい気持ちになりました」と振り返る。「当時はまだ経験も浅く、歩行器も単に歩くための道具くらいにしか捉えられていませんでしたが、この経験で認識が大きく変わりました」。福祉用具が使う人の希望や目的を支える手段になるのだと気づき、それ以来、伊藤さんの利用者との接し方も変わっていったという。

「体格や使用環境などのアセスメントももちろん重要ですが、何よりご本人の希望に沿った支援を心掛けるようになりました」と伊藤さん。しっかりと関係性を築くことで本音を話してくれる利用者も少なくないという。また普段のコミュニケーションでも、伊藤さんはさまざまな点に目を配る。自宅に飾ってある賞状は趣味やこれまでの生活歴を聞き出すきっかけにし、スーパーの袋を見つけると「このスーパーによく行かれるのですか」「普段は何を買われたりするのですか」などと尋ねてみる。「パックの牛乳を買うことが多い方なら、歩行器のバスケットは背の高い方がよいかもしれません」(伊藤さん)。利用者の生活を具体的にイメージすることが、根拠ある福祉用具選定に繋がっている。

テレビが大好きな利用者には、特殊寝台のフットボードを背の低いものにして見やすいように工夫した。トイレへの移動は困難だが「おむつでは絶対排泄したくない」というケースには移動用リフトの利用を提案。デモなどの丁寧なサポートで、ポータブルトイレで排泄できるようになり、本人や家族にとても喜ばれたという。利用者のニーズを叶えるために、さまざまな支援方法を提案できるのが伊藤さんの強みだ。「これからも、丁寧なアセスメントで利用者の方のニーズや意欲をしっかりと引き出し、それを叶えるための幅広い提案を実践していきたいです」と意気込みを語った。


千種営業所 伊藤 十詩子

提供元:シルバー産業新聞 2021.02.10

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