更新日:
2024年度介護保険制度改定|福祉用具(介護用品)4種目がレンタルか購入か選べるように変更
2024年は、3年に一度の介護保険制度改定の年です。
今回の改定では、4種目の福祉用具(介護用品)において、貸与(レンタル)に加えて購入もできるようになりました。
そこで本記事では、福祉用具(介護用品)4種目の役割や対象者を解説します。
貸与と購入のメリット・デメリットがわからない方へ向けてわかりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
福祉用具4種目からレンタル・購入を選べるようになった
貸与(レンタル)と購入を選べるようになった4種目について、その役割と対象者を解説します。
下表を見てみましょう。
種目 | 役割 | 対象者 |
---|---|---|
固定用スロープ | 段差を解消し、昇り降りしやすいようにする | 段差を自力で乗り越えられない方 歩行車や車いすを使用している方 |
歩行器(歩行車は除く) | 4本の足で体重を支え、安定させる | 足の力が弱く、両手で体重をかけて支える必要のある方 |
単点杖(松葉杖は除く) | 1本の足で支える杖 体重を支える力は、多点杖や歩行器よりも弱い |
足の痛みや筋力低下がある方 |
多点杖 | 足が分岐して広くなっている 単点杖よりも広い面積で体重を支える |
歩行器を使うほどでもないが、単点杖では不安定な方 |
上記4種目は価格が介護用品の中では安く構造も複雑ではないため、メンテナンスの必要性が比較的低いことから、購入の対象に選ばれています。
福祉用具(介護用品)は貸与・購入どちらがいい?
利用者によって、福祉用具(介護用品)の貸与と購入のどちらがよいのかは、判断が分かれます。
そこで、貸与と購入それぞれのメリット・デメリットを解説します。
購入の対象となり得る4品目について、あわせて商品紹介もしていきますので、自身の状況と照らし合わせ判断の参考にしてください。
貸与(レンタル)のメリット
- 利用者の状態変化に合わせて変更できる:身体の状況に応じて変更できる
- 利用者負担が少ない:介護保険の1~3割負担で安価に利用できる
- メンテナンスが可能:不具合があれば修理・交換してもらえる
貸与(レンタル)のデメリット
- 新品を借りられるとは限らない:汚れや使い古したあとなどが見られることもある
- 場合によっては交換・修理費用を負担する:利用者側の過失の場合は費用負担する可能性がある
購入のメリット
- 新品を使用できる:他人が使ったものを好まない方におすすめできる
- 自分の所有物になる:返却を考えずに気兼ねなく使える
購入のデメリット
- 状態の変化に対応しづらい:別の製品に返品や交換ができない
- 保管や処分に困る:不要になっても返却できない
福祉用具4種目のおすすめ商品をご紹介
固定用スロープ
置くだけですぐに使えます。すべり止め効果とクッション性が高いゴムにより、走行時の衝撃をやわらげます。
レンタル:52~156円/月
購 入:5,610円
サイズ | 幅76×長さ11.5×高さ3cm |
---|
歩行器
持ち上げて使用する固定式の歩行器です。4本の足で支え、足の力が弱い方に適しています。折りたたみも可能です。
レンタル:152~456/月
購 入:20,500円
サイズ | 幅57×長さ45×高さ66.5~76.5cm |
---|---|
折りたたみ時 | 幅56×奥行11×高さ68cm |
グリップ内幅 | 44cm |
重量 | 2.8kg |
単点杖
O型のカフが腕を安定させます。手首に力が入りにくい方でも使いやすい設計です。
レンタル:132~396/月
購 入:10,300円
サイズ | 長さ:70~103cm/グリップ~カフの長さ:18~26cm/カフの内径:7cm |
---|---|
重量 | 510g |
多点杖
4点の足で支え、ベースが広いため体重をしっかりと支えられます。
レンタル:118~354/月
購 入:8,500円
長さ | 64~87cm(10段階) |
---|---|
重量 | 1,060g |
ベース | 20×31cm |
まとめ
2024年の介護保険制度改定において、4品目の福祉用具が貸与と購入から選択できるようになりました。
これにより利用者負担の抑制が可能となり、制度の持続可能性に寄与できることとなります。
いずれを選択すべきかの判断については、本記事の貸与と購入のメリット・デメリットを見ていただき、参考にしてください。
また、医師やリハビリ専門職などの意見を参考に、ケアマネジャーや福祉用具貸与・販売事業所へ相談してみましょう。