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認知症予防に大切な食事のポイントとは?食事によくある問題や注意点も解説!

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認知症と食事には深い関係があります。
しかし、どのように関係しているか知らない方も、多いのではないでしょうか。
本記事では、認知症予防の食事のポイントについて解説します。
また、認知症の方に見られる食事の問題や注意点についても、解説します。
認知症予防や、認知症の方への食事の対処法を知りたい方は参考にしてください。

認知症予防の食事のポイント

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認知症を予防するためには、以下に示した食事のポイントを押さえておきましょう。

  • 摂取カロリーの調整
  • バランスの良い食事
  • 塩分・糖分の摂りすぎに注意
  • 認知症リスクを上げる食べ物を知る

それぞれ解説していきます。

摂取カロリーの調整

カロリーを摂りすぎて内臓脂肪が多くなると、認知機能が低下することがわかっています。
内臓脂肪は、高血圧や脂質異常症、糖尿病発症の原因にもなります。
そのため、肥満にならないよう摂取カロリーを調整しましょう。

ただし、逆に痩せすぎても認知症のリスクは高くなってしまいます。
太りすぎず、痩せすぎず、適正な体重を維持することが大切です。

適正な体重を知るためには、体格指数である「BMI」を活用しましょう。
BMIの値は、体重[kg]÷(身長×身長[m])で算出できます。

値によって判定される区分は以下のとおりです。

  • 18.5未満:低体重
  • 18.5以上25未満:普通体重
  • 25以上:肥満
  • 35以上:高度肥満

これらのうち、普通体重を維持することが認知症予防には重要です。

【参考】
Association between Visceral Fat and Brain Structural Changes or Cognitive Function (Brain Sci. 2021, 11 (8), 1036)
日本肥満学会

バランスの良い食事

認知症予防のためには、バランスの良い食事を摂ることも大切です。
以下の栄養素を意識して摂取しましょう。

  • DHA(ドコサヘキサエン酸)
  • EPA(イコサペンタエン酸)
  • α-リノレン酸
  • ポリフェノール
  • カテキン
  • ビタミンA、C、B群、E

これらの栄養素が含まれている食材や食事は、以下の表を参考にしてください。

食事の種類 含まれる食材や料理
和食 サバ、サンマ、アジなどの焼き魚
納豆
みそ汁に豆腐やきのこ類、いも類などを入れてもいい
ごま和え
地中海料理 緑黄色野菜やオリーブオイル、魚
スパイス料理 カレー
その他 コーヒー、緑茶、ワイン
果物
ヨーグルト
海草

上記の食材や料理を一日3食、バランス良く摂取しましょう。

塩分・糖分の摂りすぎに注意

塩分・糖分を摂りすぎると、高血圧や糖尿病といった生活習慣病にかかりやすくなり、動脈硬化を招きます。
動脈硬化は、脳梗塞や脳出血といった脳血管障害のリスクを高め、血管性認知症を発症する可能性があります。

また、糖分の過剰な摂取は、アルツハイマー型認知症のリスクも高めてしまうのです。
糖分によって「アミロイドβ」という認知症に関連する物質が、脳にたまりやすくなるからです。

塩分は、みそ汁の汁部分やラーメンのスープ・うどんの汁などに多く含まれています。
過剰に摂取しないように、具材だけを食べるようにしましょう。

糖分を減らすためには、チョコレートや飴などのお菓子を食べすぎないことが大切です。
手の届くところにあるとつい食べてしまうため、個数や食べる時間帯を決めておくのもよいでしょう。

認知症リスクを上げる食べ物を知る

認知症のリスクを上げる食べ物を知り、摂取量を調整しましょう。

肉の脂身のような、魚以外の動物性の油には「飽和脂肪酸」が多く含まれています。
飽和脂肪酸は、血中の悪玉コレステロールを増やし、動脈硬化のリスクを高めます。

また、マーガリンやショートニングなどの加工油に含まれるものは「トランス脂肪酸」です。
こちらも同様に、悪玉コレステロールを増やす原因になります。
ファストフード、市販の惣菜、菓子パンなどの加工食品に多く使われているため、できるだけ控えましょう。

また、アルコールの過剰摂取も脳に悪影響を及ぼします。
適度な飲酒量であれば問題ありませんが、日常的に飲みすぎている方は、脳へダメージを与える可能性があります。

自身で調理することも認知症予防に効果的

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自身で調理することも認知症予防に効果的です。
調理には、以下のような特性があるからです。

  • 複雑な調理の工程を計画立てて考え、実行する
  • 立って作業するため、身体と脳を同時に使う
  • 自分で調理した物への思いが強くなる
  • 他人へふるまうため、味付けにこだわる

調理は、何か一品作るだけでもさまざまな工程から成り立っています。
「何を」「どの順番で」「どのように調理するか」など考えながら手や足を動かすと、脳の活性化が期待できます。
できた料理を食べたりふるまったりする経験も、脳にとってはいい刺激となるでしょう。

こういった理由から、自身での調理も認知症予防に効果的だといえるのです。

認知症の方の食事における注意点

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認知症の方の食事では、以下のような問題がしばしば起こります。

  • 拒食
  • 過食
  • 少食
  • 異食

これらによって、認知症が悪化したり体調を崩したりしてしまいます。
それぞれの特徴や注意点、対処法などを見ていきましょう。

拒食:食べない

認知症の方は、食事を見ると「毒が入っている」「まだ食べたばかり」など、あれこれと理由をつけて食べたがらないことがあります。

認知症になり脳が萎縮すると、口や舌の感覚が鈍くなったり、飲み込みが悪くなったりします。そのため、食事を摂りたくなくなってしまうのです。
また、見た物をうまく認識できなくなる「失認」の症状があると、出された物が食事に見えないこともあります。

対処法は、声をかけながら少量ずつ口に運ぶことです。
「温かいみそ汁ですよ」「冷たいゼリーですよ」といった、食べ物の特徴を伝えるようにしましょう。
また、食器の形状や色合いにも配慮し、食欲を刺激する工夫が大切です。

過食:食べすぎ

異常なほどに食欲が増し、目の前の物をあるだけ食べてしまうことがあります。
認知症の「記憶障害」の症状によって食べたことを忘れてしまうため、どれだけ食べても「まだ何も食べていない」と思い込んでしまうのです。

対処法は「もう食べたでしょ」といった、現実を突きつけるような返答を避けることです。
本人は本当に食べていないと思っているため、思いを尊重してください。
「今から食事を用意しますので、〇時までお待ちいただけますか?」と聞いてみましょう。

ほかには、別のことに意識を向けたり、タイミングを見て飴やおにぎりなどの軽食を少量ずつ提供したりすることも有効な場合があります。

少食:少量しか食べない

認知症の症状に、日常生活のさまざまなことに無関心でやる気がなくなる「意欲の低下」があります。
これにより、食欲にも影響が及んであまり食べられなくなってしまいます。

また、意欲の低下にともなって運動量が低下すると、おなかがすかなくなるのも原因のひとつです。
対処法には、食事のほかに高カロリーの栄養補助食品を追加したり、活動する量を増やしておなかをすかせたりする工夫があります。

異食:食品以外を食べる

異食もまた、失認が原因で起こることがあります。
目の前にある物が食べられない物だと認識できないため、起こります。

洗剤やせっけんを飲み込んだり、口紅やハンドクリームなどの化粧品を舐めてしまったりするのです。

異食には、以下のように対処しましょう。

  • 食べられない物を目の前に置かない
  • 鍵付きのケースや棚などにしまっておく
  • 空腹が原因である場合は、おやつや食事を提供し、満腹感を得られるように配慮する

上記のように、危険な物を口に入れられない環境をつくることが大切です。

まとめ

認知症を予防する食事のポイントは、カロリー量を調整したり、栄養素を偏りなく摂取したりすることです。
食生活の乱れは生活習慣病を引き起こし、認知症のリスクを高めてしまいます。
規則正しい食事を心がけましょう。

認知症になると、食事に対するさまざまな問題が起こることがあります。
原因と対策を知り、食事の問題が大きくならないように、早期に対処しましょう。

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