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【インタビュー】「もっと、在宅介護に強いチーム作りを目指して」在宅クリニックはな板橋・青木大樹先生

在宅クリニックはな板橋・青木大樹先生

「ヤマシタ、シマシタ。」インタビューシリーズ第3弾の今回は在宅診療について。在宅診療を志し若くして独立、在宅クリニックはな板橋を立ち上げた青木大樹先生にお話を伺いました。

在宅クリニックはな板橋

在宅クリニックはな板橋

在宅クリニックはな板橋

医療機関名:在宅クリニックはな板橋
所在地:〒173-0014 東京都板橋区大山東町32-16 エスティメゾン板橋C6 201
電話番号: 050-1807-4124
標榜科目:内科
指定年月日:2022年6月1日
対応エリア:板橋区、練馬区、北区、豊島区、中野区一部、新宿区一部、足立区一部、荒川区一部 その他応相談にて対応可能
受付時間:月〜金曜日 8:30〜18:30 土日休診
常勤医師数:1名

青木大樹先生 プロフィール

在宅クリニックはな板橋・青木大樹先生

青木大樹先生

1992年生まれ。日本大学医学部を卒業後、東京大学医学部付属病院で研修医。その後東京大学医学部付属病院呼吸器内科に勤務。2022年6月に在宅クリニックはな板橋を開業し、在宅医療や終末期医療に従事。株式会社メディツリー代表取締役。

ターミナルケアを志し、在宅診療の世界へ

青木先生はもともと「がん治療」がしたいという強い思いがあり、呼吸器内科を志望したという

青木先生はもともと「がん治療」がしたいという強い思いがあり、呼吸器内科を志望したという

―先生のこれまでのキャリアについて教えてください。

青木先生:医学を志したのは浪人時代です。家族が病気をしたことがきっかけで、医療に興味を持ちました。自身が小学校の頃にした病気も、医師の道へ進むきっかけとなっています。
2年間の浪人を経て、日本大学医学部に入学し、6年間医学を学びました。東京大学医学部付属病院で2年間研修医として経験を積んだ後、東京大学医学部付属病院呼吸器内科に勤務していました。

—そこからなぜ、在宅診療を志したのでしょうか?

青木先生:もともとは「がん治療がしたい」という強い気持ちがあり、呼吸器内科を志望したのですが、内科でみることができるがんは末期のケースが多く、自身が思い描く医療と実際の診療の内容にギャップがあったんです。
そこで、かねてからやりたいと思っていた在宅診療に自身のキャリアを思い切ってシフトしました。それが医師3年目の夏で私が29歳の頃。

そこから病院を退職し、在宅診療クリニック開設を目指して動き出しました。地域に根ざした、在宅にいてもしっかり医療が受けられる土壌づくりに参画したいと考えていたので、母校・日本大学医学部付属板橋病院にも近く、地域の医療の特性を把握しているこの場所で、2021年の6月に在宅クリニックはな板橋を開業しました。

在宅診療のやりがいと大変さ

在宅クリニックはな板橋では非常勤の先生を除き、基本的には青木先生と事務の方の2人で運営している

在宅クリニックはな板橋では非常勤の先生を除き、基本的には青木先生と事務の方の2人で運営している

—在宅診療に実際に携わって感じたギャップはありましたか?

青木先生:医療は世の中のIT分野の発展に対して遅れている部分があると感じているのですが、特に在宅においてはそれが顕著だと感じています。
例えば多職種間の連携ではもどかしさを感じることが多いですね。少しずつ業界全体で改善されているとは思うのですが、未だにFAXでの情報のやり取りが主流なので、どうしてもタイムラグが出てしまいます。
特にターミナルの患者さんの場合には、時間が経過するごとに状況も変わっていってしまうので、できるだけそのタイムラグを少なくできるように仕組みから変えていきたいと思っています。

そういった思いもあり、在宅クリニックはな板橋では訪問看護ステーションはなと提携を行っています。同じ傘の下で動くことで、連携もスムーズです。

—青木先生以外にスタッフさんはいらっしゃるのでしょうか? また、1日の業務について教えてください。

青木先生:在宅クリニックはな板橋では、火曜日だけは非常勤の先生に来てもらっていますが、基本的には私が常勤で往診を行っています。往診には看護師を入れずに一人で回っているので、基本的にはすべての仕事を一人で行います。あとは、事務の方が1名います。

朝いちばんにその日往診する患者さんのカンファレンスを事務の方と行い、日中は往診です。16時ごろにはクリニックに戻ってきて、ケアマネージャーさんや関連職種の方と連絡を取りあったり、事務仕事を行います。
夜間は緊急の連絡を頂いた場合には、相談や対応ができるようにしています。基本的にはいつでも連絡を取れるようにしていますよ。

—おひとりでなされるには大変なお仕事ですね。ほかに大変だと感じることはありますか?

青木先生:仕事自体はとてもやりがいのある仕事なので大変だと感じたことはありませんが、在宅診療では自分自身にかかる責任の大きさが違うとは感じます。
医師はサービス業で、医療はチームで行うものですが、現状の在宅医療では関わる人数が少ない。例えば病院の病棟であれば、看護師さんも多いし、コメディカルの人もいる。
しかし、在宅では私が主治医であれば、患者さんにとっては私ひとりしかいないんです。

現在はひとりで回っており、看護師もいないので、すべてを自分ひとりが行います。ですから、良くも悪くも私にすべてがかかってくるんです。
私自身にクレームが来ることもあれば、ケアマネージャーさんやご本人、ご家族から「先生ありがとう」と言ってもらえることもあります。

良い反応をもらえればうれしいし、悪い反応をもらったら悲しい、それに改善しなければならないこともあります。
そこがいちばんやりがいでもあり、大変でもある部分ですね。

—在宅診療をしていて印象的だった出来事はありますか?

青木先生:良いほうのお話も、悪いほうのお話も、いろいろあります。
悪いほうは、患者さんが亡くなってしまうこと。医療においてはやはり最悪な事態ですね。
がんの末期であったり、老衰であったりという場合には、ある程度はしょうがないという部分もありますが、例えば精神の患者さんなどで、ご自宅で理由が分からないまま亡くなってしまったというような場合にはとても悲しいです。
普段のコミュニケーションでもっとどうにかできたのではないか等いろいろと考えますし、在宅では病棟と違って、コミュニケーションの部分もより必要になるのではないかと自分の戒めとしても感じています。

良いほうは、一番印象的だったのはご家族から直筆のお礼の手紙を頂けたことですね。
医師として結果が出せたことはうれしいですし、患者さんや家族に喜んでもらえたことは、自分自身もとてもうれしく思います。

もっと、在宅に強いチームづくりを目指して

「在宅に強いチームをつくっていきたい」と青木先生は語る

「在宅に強いチームをつくっていきたい」と青木先生は語る

—青木先生の今後の展望について教えてください。

青木先生:実際に在宅診療の世界に身を投じてみて、多職種での連携のやり方にもどかしさを感じています。今後は自身が現場で得たノウハウをもとに、都内の展開も考えており、在宅に強いケアチームをつくっていきたいと考えています。

また、病院を辞めてクリニックを開設するまでの間に設立した株式会社メディツリーという別の法人でも活動しています。そちらの法人では医師の転職支援や人材紹介、新型コロナウィルス関連の事業を行っています。
自身が病院を辞めた際に感じた転職や独立への不安や悩みを、同じように感じている医師や医療職が多いことを知りました。そういった方のために少しでも医療職が働きやすい環境づくりをしていきたいと考えたことが法人設立のきっかけです。
こちらの法人では、医療職が働きやすい環境づくりをより一層行っていきたいと考えています。それだけでなく今後は、医療を受ける方にとっても診療を受けやすい環境づくりを目指していきたいと考えています。

取材協力:在宅クリニックはな板橋
写真:平田幹
文:金子修平
校正:酒井良明

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