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変形性関節症はどんな病気?介助方法や必要な福祉用具を知ろう!

変形性関節症はどんな病気?介助方法や必要な福祉用具を知ろう!

変形性関節症の痛みで悩んでいませんか。
立ち座りをしたり歩いたりするときに痛みがあるとつらいでしょう。
また、家族が変形性関節症による膝や足の付け根の痛みなどが原因で歩く機会が減ってしまい、だんだんと弱っていく姿を見て、なんとかしたいと思うことでしょう。
そこで本記事では、変形性関節症の方に役立つ日常生活での注意点やおすすめの福祉用具を紹介します。

変形性関節症とは

変形性関節症とは
変形性関節症は、関節を構成している軟骨がすり減ってしまい、膝や足の付け根の関節などが変形してしまう病気のことです。
たとえば、変形性膝関節症であれば、軟骨がすり減ったことで滑らかに動かなくなり、関節の骨などが摩擦によって炎症を起こして水がたまったり、骨のへりにトゲのような突起物(骨棘)ができて関節が変形したりしていきます。
最初のうちは、動きはじめに関節のこわばりを感じたり、立ち上がったときに痛みが生じたりします。
変形性関節症の起こりやすい部位は、指の関節、首や腰の背骨、足の親指、膝や足の付け根の関節などです。

変形性関節症の原因

変形性関節症は、関節の軟骨が老化によって弾力性を失い、使い過ぎにより負荷が蓄積されて、徐々にすり減って関節が変形することで起こります。
そのほか、性別、遺伝といった生まれ持った避けられないもの以外にも、肥満や筋力不足なども原因の要素です。
たとえば、変形性膝関節症であれば、1kgの体重増加に伴い、直立時であれば2〜3kgほど膝関節への負荷が増え、軟骨へのダメージも蓄積されていきます。

変形性関節症になりやすい方

変形性関節症の原因は不明ですが、加齢にともなって増加する病気です。変形が起きる関節によって、変形性関節症になりやすい方の特徴があります。
指の関節に起こる変形性関節症は40歳代以降の女性に多く、仕事などで手をよく使う方がなりやすい傾向があります。

膝の関節に起こる変形性膝関節症は、男女比が1:4で女性に多くみられ、肥満によって体重負荷を関節にかけている方、O脚の方、スポーツやけがで半月板や靭帯 (じんたい)を傷めるなどのけがをした方に起こりやすいです。

足の付け根に起こる変形性股関節症は、生まれつき足の付け根の骨を受ける屋根(骨盤)が浅い方におこりやすいです。

変形性関節症の種類

変形性関節症には、一次性関節症と二次性関節症の2種類があります。
一次性関節症は、原因がよくわからない関節痛で、60歳以上が多く、加齢や肥満などが原因で発症するとされています。
男女比では、女性のほうが多い傾向にあります。
一次性関節症は膝などの一部の関節だけで起きることもあれば、複数の関節に起きることもあります。
原因が分かっている二次性関節症は、けがによる関節構造などの損傷や、関節リウマチなど関節の軟骨が破壊される病気などによって引き起こされます。また、二次性関節症は、部位によって原因が異なることも多く、例えば、変形性股関節症であれば、そのほとんどが生まれつき脱臼や臼蓋形成不全などがあり、全股関節症の約8割を占めています。

変形性関節症の症状

変形性関節症の主な症状としては、関節の違和感や引っかかり感、関節の動かしづらさ、関節の痛み・腫れなどが挙げられます。
こちらでは、変形性関節症の症状を「初期」「中期」「末期」の3段階に分けて解説いたします。

1.初期症状

変形性関節症になると、時間をかけて徐々に関節の軟骨がすり減って、関節の隙間が狭くなってきます。
関節の骨と骨のすき間が狭くなると、初期には関節の動かしにくさや違和感、不快感、鈍い痛みなどの症状が現れます。
朝起きたときやじっと動かずにいた後に、関節がこわばるなどの違和感を覚える方もいます。
もう少し症状が進むと、膝など体重のかかる関節では、立ち座りや歩くなどの体重の負荷がかかる動作で痛みが増してきます。

2.中期症状

さらに軟骨がすり減り中期になると、骨と骨のすき間が狭くなって骨があらわになり、骨のへりにトゲのような突起物(骨棘)ができたり、骨の変形が目立ったりするようになります。
関節がすり減って摩擦が大きくなるため関節内部の炎症が進みます。熱い感じや腫れも生じたりするので関節の痛みが強くなり、しばらく休めば治まっていた関節の痛みが、なかなか消えなくなります。
たとえば、変形性膝関節症であれば、膝が腫れて曲げきる・伸ばしきれない、歩いている最中はずっと痛むという状態になっていきます。

3.末期症状

さらに軟骨がすり減り末期症状になると、軟骨がほとんどなくなり、変形が非常に目立ってきます。骨と骨が直接ぶつかるため、安静にしていても関節が痛むという状態になります。
また、激しい痛みのため、普通に歩いたり、座ったり、しゃがんだりするのも難しくなって、日常生活に支障をきたすようになります。その結果、安静にしたり外出を控えたりなど行動範囲が狭まってきます。

変形性関節症に効果的な治療

軟骨がすり減らないようにする治療法は確立されていませんが、変形性関節症の治療法がいくつかあります。
こちらでは、変形性関節症の治療法として、運動や薬で症状を緩和させる保存療法と外科的な手術などによって治療を目指す手術療法を解説します。

1.運動療法

変形性関節症の運動療法は、症状の緩和、関節の機能の回復、関節の痛みの減少などの効果があります。
運動によって血行が促されれば、血液によって骨に栄養を運べるので、軟骨が健康に保たれることにつながります。
ほかにも、運動をして変形がある関節を動かすことは、関節の動きが制限されないように軟らかさを保ちながら、痛みを減らすことにつながります。
また、適度な運動により体重コントロールをして肥満を予防することも大切です。

体重負荷がかかる膝や足の付け根の変形性関節症であれば、関節周囲の運動だけではなく、体重負荷が少なく全身の筋肉を使う運動として、水中歩行や室内での自転車こぎなどがおすすめです。

2.薬物療法

炎症を抑えて痛みを軽くする薬物療法で使われる薬剤の剤形には、外用薬、内服薬、注射薬などがあります。
症状が軽い場合は、痛み止め作用のある塗り薬や貼り薬といった外用薬や錠剤などの内服薬を服用します。
外用薬や内服薬で痛みが改善しない場合は、痛みの緩和や関節の動きを滑らかにする効果があるヒアルロン酸注射や、炎症や痛みを抑えるステロイド注射などを関節内に注射する治療もあります。

3.手術療法

関節の痛みや変形が悪化して日常生活に支障がある場合は、手術療法も検討する必要があるかもしれません。
手術療法には、軟骨の破片を取り出したりする関節鏡(内視鏡)手術、骨を切って変形を矯正する骨切り術、傷んだ関節を人工関節に置き換える人工関節置換術などがあります。
たとえば、人工関節置換術後は、関節の痛みが改善されます。
しかし、耐用年数により人工膝関節が緩んだり、転倒したりして人工関節が外れてしまった場合は、より体への負担が大きい再手術が必要となる場合もあります。
どのような治療法が適しているかは、まずは医師に相談しましょう。

変形性関節症の日常生活での注意点

変形性関節症の日常生活での注意点
変形性関節症と付き合っていくためには、以下の日常生活に気をつけましょう。

定期的に運動を行う

関節の動きが制限されず筋力を維持するためには、適度な運動が大切です。
運動不足により体重が増えると、さらに関節への負担が増えて、痛くなるという悪循環につながります。体重を維持するためにも、定期的に運動を行いましょう。
ただし、無理に運動すると腫れや痛みがひどくなるので注意が必要です。

冷えを避ける

関節を冷やすことで痛みが強くなりやすくなります。関節部位を直接温めたり、適度な運動で血行を促して関節を温かく保てるようにしましょう。

洋式の生活を心がける

体重がかかる床からの立ち上がり動作は、足の付け根や膝の関節に大きな負担をかけることで変形が進むため、痛みを感じる原因になります。
畳で寝起きするのではなくベッドを使う、正座やあぐらなど畳や床に座るのではなく椅子を使って食事などをする、和式トイレではなく洋式トイレにするなど、洋式の生活にしましょう。

変形性関節症の痛みを和らげる方法

変形性関節症は徐々に関節の変形が進行し、痛みが伴う慢性疾患のため、痛みと上手に付き合っていく必要があります。
痛みを和らげる方法を、いくつかご紹介します。

ストレッチを行う

変形性関節症の痛みを和らげる方法として、適度なストレッチがおすすめです。
適度なストレッチは、関節周囲を軟らかくする効果があり、痛みを和らげることにつながります。
こちらでは、変形性膝関節症の方における膝の痛みを和らげるストレッチを紹介します。

  1. 仰向けに寝る
  2. 片足を反動はつけずに足の力でゆっくり引き上げて曲げ、両手を添えるように抱えて、胸のほうにゆっくり引き寄せる
  3. この動作を繰り返し、左右それぞれ5回ずつの、1日10回からはじめる

膝の痛みや不快感を覚えない範囲で、朝夕1回、ストレッチをしましょう。
やり過ぎは関節を傷めてしまうことにもつながるため注意してください。

痛め止めを使用する

運動や生活様式など日常生活に気をつけても痛みがよくならなかったり、痛みが強かったりする場合は、適宜外用薬や内服薬などの痛め止めを使用しましょう。
痛み止めを使うことで、関節の炎症を抑えられ、痛みが楽になります。
しかし、痛み止めを長期間使用すると、胃や腸、腎臓などへの副作用が起きることもあります。
痛み止めにはいろいろな種類があり、成分も違います。副作用を起こさないように、主治医と相談しながら、上手に痛みをコントロールしていきましょう。

杖を使用する

膝や股関節など体重を支える関節に痛みがある方は、杖を使うことで痛みを減らせます。
痛みがある関節と反対側の手で杖を持ち、杖を斜め前につきながら、痛みのある足を前に出して歩くと、足の関節にかかる負担を減らせます。
人差し指と中指で杖の棒をはさむように、持ち手(握る部分)を握りましょう。
杖の高さは、肘が30度曲がるくらいで、脚の付け根くらいが目安です。
杖を握っている側に身体が傾きやすいので、杖に頼り過ぎると肩こりなどにつながるため、ただしい姿勢を意識するようにしましょう。

変形性関節症の方におすすめの福祉用具

関節を保護して変形性関節症の痛みを和らげるために、福祉用具を使うことも効果的な方法の一つです。
こちらでは、変形性関節症の方におすすめの福祉用具を紹介します。

オールカーボンクオッドケイン四点式

オールカーボンクオッドケイン四点式

股関節や膝関節など、荷重すると痛みのある関節症の方が歩くときに、関節にかかる荷重を減らしてくれるので、痛みを和らげられます。
四点杖は、4点着地部分の面積がT字杖よりも広いため安定します。
最低高60.5cmから86cmまでの間、2.5cm間隔で調節可能です。身長の低い方にも対応した、軽量で使いやすいカーボン製の四点杖です。

重さは400gと軽いため、疲れにくく、手首や肘に負担がかかりにくくなっています。
細型ネックタイプの持ち手で、樹脂製グリップカバー(着脱可能)が付いているので、滑りにくく握り心地がよいです。

アシスタンド座いす

アシスタンド座いす

立ち座り動作を、電動で座面が上下に昇降することで、サポートします。
膝や足の付け根の関節が痛くて、こたつや畳からの立ち座りがつらい方におすすめです。
また、人工関節などの手術をして、手術した関節を必要以上に曲げ過ぎて外れないように保護したい方にもおすすめです。
座面高11.5~50cmの範囲で無段階に昇降し、体の状況にあわせた高さで立ち上がれます。
昇降スイッチは手を離すと止まるシンプルな機能で、下降するときに座面の下に足をはさまないよう、センサーストッパーが付いているので安心です。
肘掛けは跳ね上がるので、出入りがしやすく、ローラーが付いているので移動にも便利です。

ヤマシタでは、歩行時に使用する杖や歩行器の選定や、手すりや段差解消など室内住宅環境の整備の提案のお手伝いしています。

身体状況にあわせた福祉用具のご相談はヤマシタにお任せください。

営業所は安心の365日体制。

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まとめ

変形性膝関節症は時間をかけて進行し、徐々に痛みが強くなっていきます。
関節に負担をかけないように日常生活を工夫しながら運動をすることで、症状の進行を遅らせることにつながります。
無理をしない範囲で適度な運動を心がけ、必要に応じて杖や昇降座椅子などの福祉用具を取り入れて、関節を守りながら、変形性関節症の痛みを和らげましょう。

介護でお困りのことがございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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記事ライター
記事ライター
ライター

中川恵子

介護ライター

理学療法士の免許取得後、大学病院、個人病院、老人保健施設、有料老人ホームなどに勤務し、現在は、訪問リハビリテーションに従事しながら、理学療法士の資格を持つ医療・介護・健康専門ライター・講師として活動。


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