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レンタルの意義・メリットとは
介護保険での福祉用具利用は、貸与といってレンタルです。
一部、貸与になじまないものは購入や、また一部品目は貸与と購入の選択制がありますが、主となるのは貸与です。
介護保険での福祉用具の利用者は増えていき、289万人です (出典:「介護給付費実態統計 2025年8月分」。300万人になろうとしています。
それだけ福祉用具が必要な人が多いのです。
同時に、貸与という仕組みが利用しやすいともいえます。
そこで、ここでは、貸与の意義やメリットについて、解説します。
状態に合わせて変更・交換ができる
貸与とは、レンタルのことです。必要なときに借りて、必要がなくなったら返します。介護保険の導入により、福祉用具の利用が貸与の仕組みになりました。
この意義・メリットは次のようになります。
- 利用者の状態に合わせて、変更や交換ができる。
- 不要になったら返却できる。
- 繰り返し、必要な人が利用することができるので、環境に負荷がかからない。
貸与の場合、福祉用具の所有権は貸与事業者になります。制度が開始した当初は、他人が使ったものを繰り返し使うことに抵抗感があるのではと心配されましたが、むしろ、状態に応じて変更ができるという貸与は、高齢者の利用には、大きなメリットです。
また現代社会では、廃棄の問題、環境に対する懸念などを考えると、貸与の意義は大きいといえます。
さらに介護保険では、利用に際して、福祉用具事業所の福祉用具専門相談員を配置して、専門知識で利用者・家族を支援するために、目標を立てた利用などを行っています。
貸与の相談から利用後の確認までをサポート
介護保険での福祉用具貸与では、ケアマネジャーによるケアプランと連動して、利用者(本人)の希望、生活環境や心身機能、動作能力、ご家族の介護等の状況といった福祉用具の利用に必要な情報を収集し、どのような福祉用具が必要かを検討します。これをアセスメントといいます。
その結果、利用者に合った福祉用具を選び、提案します。選定といいます。選定するのは福祉用具専門相談員です。
提案・検討され、どのような仕様・機能の機種を利用するかが決まったところで、福祉用具専門相談員は、福祉用具サービス計画(貸与計画)を作成し、利用者・家族に説明し、同意をもらい、貸与される福祉用具が届けられます。
利用時には、使用方法や注意事項などの説明を行い、注意点は、福祉用具サービス計画の留意事項に記されます。利用後も使用状況のチェック、状態の変化などを見るための確認(モニタリング)が行われます。
介護保険での利用というメリット
貸与という特性は、変更や交換ができる点、多くの品ぞろえの中から、選択できる点です。
それに加えて、介護保険の制度では、利用者に状態に合った福祉用具が適切に利用できるように、福祉用具貸与事業所には福祉用具専門相談員を配置して、①相談、②選定、③計画作成、④使用に関する指導・調整、⑤状況確認(モニタリング)をしています。
福祉用具の利用で、できることが増えたり、介護の負担を減らすことができるよう、活用してください。

出典:厚生労働省 福祉用具・住宅改修|厚生労働省
執筆者のコメント
福祉用具の利用が増えたのはレンタルという特性が、影響していると思います。なかでも、状態に合わせて適時、変更や交換ができるのは、状態が変化しやすい高齢者に適しているといえます。
東畠 弘子
国際医療福祉大学大学院 福祉支援工学分野 教授
全国福祉用具専門相談員協会(ふくせん)理事
日本福祉用具供給協会顧問
2011年国際医療福祉大学大学院入職、2016年から現職。2023年度ふくせん老健事業「福祉用具専門相談員指定講習カリキュラムの見直しに向けた調査研究事業」の委員長をはじめ、数々のふくせん老健事業で委員長や委員を務める。 厚生労働省「介護保険制度における福祉用具貸与・販売種目のあり方検討会」の構成員でもある。



