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低栄養を防ぐメニューづくり

食べる量が少しずつ減ると、体力や気力など目に見えないところから落ちていきます。難しい栄養学を覚えるより、毎日の食卓を「食べやすい・作りやすい・続けやすい」に整えることが近道でしょう。無理なく続く設計と備え方をまとめます。

低栄養のサイン

兆しは日常の小さな変化に現れます。体重・食事量・筋力、そして食への興味や疲労感の手がかりを定点で確かめると、早めに手を打てるでしょう。

体重・食事量・筋力低下

  • 体重:週1回、同じ条件で測定。1〜3か月での緩やかな減少は要注意です。衣類がゆるくなる、ベルト穴が変わるのも合図でしょう。
  • 食事量:「茶碗半分が続く」「主菜を残す日が増えた」など具体で把握します。飲み込みに不安がある日は汁物の具ややわらかい主菜へ切り替えます。
  • 筋力:いすからの立ち上がりが重い、階段で足が上がりにくい、ペットボトルのフタが硬い——こうした変化はエネルギー・たんぱく不足のサインになり得ます。

食への興味と疲労感

  • 興味:味が薄く感じる、献立を考えるのがおっくう。香りの強い薬味(大葉・生姜・胡麻・柚子皮)や彩りで「ひと口目」を誘います。
  • 疲労:作る体力が続かない場合は、下味冷凍や総菜+追い食材で“足し算調理”へ。噛む力が落ちた日はやわらかい献立に置き換えます。

メニュー設計

合言葉は「主食でエネルギー、主菜でたんぱく、汁・副菜で水分と微量栄養」です。一汁一菜でも、具を厚くすれば十分に底上げできます。

主食・主菜・副菜・汁物

  • 主食(エネルギーの土台):ご飯・パン・麺・雑穀やオートミール。食が細い日は混ぜご飯・丼・おじやで具と一体化すると食べ進めやすいです。
  • 主菜(手のひら1枚分を目安):魚・肉・卵・大豆。例:鮭マヨ焼き、鶏むね南蛮(甘酢+タルタルでカロリー確保)、豆腐とひき肉のやわらか煮。卵は最強の時短食材で、茶碗蒸し・卵とじ・スクランブルのローテーションが便利です。
  • 副菜:噛む負担を下げた野菜を少量ずつ。冷凍ほうれん草+ツナ+胡麻、やわらか茄子の生姜煮、かぼちゃサラダなど作り置き小鉢を常備します。
  • 汁物:具だくさん味噌汁/ポトフ/中華スープ。芋・豆・卵・きのこを足せば一椀完結になります。飲み込みが不安な日は具を小さく、片栗粉で軽くとろみを付けると安心でしょう。

小さなコツとして、仕上げに油・乳製品・ナッツをひと足しするとエネルギー密度が上がります(ごま油ひと回し、粉チーズ小さじ1、砕いたアーモンド等)。

間食・飲み物の工夫

  • 間食:ヨーグルト+はちみつ+きな粉、チーズ、プリン、蒸しパン、バナナ、豆乳ココア。小袋ナッツや干し芋も補給に向きます。
  • 飲み物:牛乳・豆乳・甘酒(薄める)・コーンスープなど“飲める主菜”を1日1杯。水分はこまめに、冷えが苦手な方は温かい番茶や白湯で。
  • 味変:レモン汁・ポン酢・山椒・七味・黒胡椒で風味のアクセントを。塩分はかけ過ぎず、香りで満足感を上げます。

続ける仕組み

続く食事は段取りで決まります。買い置き・下処理・冷凍の三点を整え、記録と家族の協力で無理のない仕組みにしましょう。

買い置き・下処理・冷凍

  • 買い置き:ツナ・さば味噌・焼き鳥缶、豆腐・納豆、卵、冷凍うどん・ご飯、冷凍野菜(ブロッコリー・ほうれん草・刻みオクラ)、チーズ、牛乳・豆乳、コーン・ミックスビーンズ。
  • 下処理:鶏むね・豚こまは下味冷凍(塩麹・生姜醤油・味噌ヨーグルト)でやわらかく。野菜は洗う→切る→保存まで一気に済ませ、平日5分調理へつなげます。
  • 冷凍術:ご飯は小さめ150gで小分け、汁物は具だけを冷凍して当日だし汁で仕上げ。作り置きは小さめ容器に分け、食べ切りでロスを防ぎます。
  • 5分で一食の型:冷凍ご飯+鮭フレーク+卵+ねぎ=鮭たま丼/冷凍うどん+卵+油揚げ+小松菜=月見うどん/食パン+ツナ+コーン+チーズ=トースト。

記録と家族共有

  • ミニ記録:食事量を○△×で1日1行。週に一度、体重と一緒に見返します。落ちる週は汁物を具だくさんに、間食を1つ足すなど微調整を。
  • 家族共有:写真で「今週の一皿」を送る、買い物リストを共有。配食サービスや見守り訪問の導入も選択肢です。
  • 食べやすさの工夫:噛みにくい日はやわらか献立、外出日は丼やサンドで簡素化。体調に合わせて“引き算メニュー”へ切り替えられると続きます。

まとめ

低栄養を遠ざける鍵は、兆しに気づき主食・主菜・汁で一皿完結を作れる型を持つことです。間食と飲み物でさりげなく上乗せし、買い置きと下処理で平日の負担を減らせば、食が細い日でも底が抜けにくいでしょう。無理はせず、できた日の形を「型」として残す——その積み重ねが明日の体力を守ります。


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