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パルスオキシメーターの使い方

パルスオキシメーターは、血中酸素飽和度(SpO2)と脈拍を手軽に測れる家庭用の計測器です。正しい測り方と記録の残し方を知っておくと、体調の小さな変化に早く気づけるでしょう。
ここでは日常で扱いやすいコツと、数値の目安・受診判断の考え方を整理します。

測定の基本

測定は「整える → 置く → 待つ → 読む → 記録する」の順序が基本です。環境と手指の状態を整え、波形や表示が安定してから数値を確認すると誤差を抑えられるでしょう。以下で要点を解説します。

測り方・誤差要因

事前準備:安静にして1〜2分座り、深呼吸を数回行います。手を温め、指先の水気を拭き取ります。冷えや濡れはセンサー感度を下げやすいです。
装着指:ふつうは人差し指または中指で問題ありません。爪が長い・厚い・ジェルネイルや濃いマニキュアがある場合は、光が遮られ誤差が出やすいため、塗っていない指に替えるか、爪のない側(耳朶タイプがあれば耳)を検討します。
姿勢と位置:手は心臓の高さで静かに保持します。腕をぶら下げたり、強く握ると誤差が出ます。測定中は会話・咳・指の動きを避けます。
読み取り:装着から10〜20秒程度は変動しやすいです。装置の表示が落ち着き、脈拍が規則的に表示されたタイミングで確認します。波形(脈波)やインジケーターが付いている機種では、波が一定幅で繰り返す状態を待ってから読みます。
よくある誤差要因:手先の冷え、指の圧迫や浮き、強い外光(直射日光・手術灯など)、不整脈、体動、低灌流(血流が弱い状態)などです。数値が低く出たら、手を温め直して再測定すると改善することがあります。
再測定のコツ:1分ほど間隔を空け、別の指でもう一度。毎回同じ指・同じ条件で測ると経過が比較しやすいでしょう。

日々の記録の残し方

単発の数値より「いつ・どの体勢で・何をしていたか」のセットで残すと変化が読み取りやすいです。
・記録項目:日時、SpO2、脈拍数、体温(可能なら)、測定体勢(座位・臥位・歩行直後など)、測定条件(室温、手の温め有無)、自覚症状(息切れ・咳・だるさ)。
・タイミング:朝の起床後、日中の安静時、就寝前など1日1〜3回の同じ時間帯が目安です。運動後や階段昇降直後の値は一時的に変動するため、安静1〜2分後に取り直すと比較がしやすいでしょう。
・見返し:表やカレンダーアプリに転記して“自分の平常域”を把握します。数日単位で緩やかに下がる傾向がないかを確認すると、早めの対応につながります。
・家族共有:離れて暮らす家族や支援者と共有する場合は、週次で要点だけまとめると伝わりやすいです。

値の見方

SpO2は指先で測る推定値です。個人差や機器差があるため、“普段どおりかどうか”を軸に判断します。ここでは平地(海面上)での一般的な目安を示します。

SpO2の目安と受診判断

おおよその目安
・96〜99%:多くの健康な成人の安静時はこの範囲に収まることが多いでしょう。
・94〜95%:やや低めです。体調や測定条件を見直し、繰り返し測って様子をみます。風邪症状や息苦しさがある場合は早めの相談を検討します。
・92〜93%:低下傾向と考え、症状の有無にかかわらず医療機関や相談窓口に連絡を検討します。
・91%以下:明らかな低値です。安静を保ち、地域の救急相談窓口や受診先に速やかに連絡する判断がよいでしょう。強い息苦しさ、唇や顔色の悪さ、意識がもうろう等があれば緊急性が高いと考えます。

注意点
・数値だけで自己判断しない:寒さ・体動・マニキュアなどで一時的に低く出ることがあります。条件を整えて再測定しましょう。
・個人差を踏まえる:慢性の呼吸・循環のご病気がある方は、主治医からその人固有の目安を指示される場合があります。普段の範囲からの変化に着目します。
・脈拍の読み方:装置の脈拍は目安です。安静時で大きくばらつく、脈が拾えないなどの時は装着位置を見直します。動悸・胸痛・強い息切れを伴う場合は相談を優先しましょう。
・高地や寒冷環境:標高が高い地域、極端な低温では値が下がりやすいです。環境条件も記録に残すと誤解が減るでしょう。
・連絡時のポイント:最新のSpO2と脈拍、症状の経過、測定条件(安静・運動後など)をセットで伝えると、判断がスムーズです。

まとめ

パルスオキシメーターは、正しい条件で計測し日々の“自分の平常域”を知ることが最大の活用法です。数値が気になる時は、測定条件を整えて再確認し、変化が続く・症状を伴う場合は早めに相談すると安心でしょう。日々の測定と記録を習慣にすることが、毎日の安心・安全につながります。


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