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片麻痺のストレッチ方法と日常ケア

片麻痺の身体は「こわばる・疲れやすい・思い通りに動かない」が重なりやすいです。毎日少しずつでも痛みの手前で丁寧に伸ばすことが、関節の可動域と生活動作の維持につながります。
本記事では安全なストレッチの準備、部位別の手順、続ける工夫をわかりやすくまとめます。

片麻痺の基礎理解

片麻痺では筋緊張の偏りにより肩内旋・肘屈曲・手指屈曲、下肢は股関節内旋・膝伸展拘縮・足関節底屈が目立ちやすいです。強く伸ばすのではなく、呼吸に合わせて静かに保持することが安全で効果的です。

拘縮予防と可動域維持

目標は「角度を増やす」より現状を保つ→少し良くするの順です。関節は近位から遠位(例:肩→肘→手首→指)へ整えると反射が出にくく、狙いが定まりやすいでしょう。片側に偏った姿勢が続く時間を減らすだけでも、拘縮は予防しやすくなります。

安全に行う環境整備

床はフラット、足は滑らない履物で行いましょう。椅子やベッドで骨盤をまっすぐにし、背もたれで体幹を支持します。タイマー・水分・タオル・薄手のクッションを手の届く位置に。痛み・痺れ・めまい・強い息切れが出たら中止し、落ち着いてから再評価します。

部位別ストレッチ

反射を強めないため、ゆっくり始めて先に力を抜くのがコツです。各ポジションは10〜20秒保持×3回を目安に行います。

上肢:肩・肘・手

肩(外旋—外転の準備):座位。麻痺側前腕を健側手で支え、肘を体側につけたまま前腕を外へゆっくり開く。肩がすくんだら一度戻し、肩甲骨を下げて外へ意識。
肩(屈曲):仰向け。指を組まず、健側手で麻痺側前腕を持ち頭上へアーチを描く。痛み手前で停止し呼吸を3回。
肘(伸展):座位。前腕を膝上に置き、手首を軽く背屈しながら肘をゆっくり伸ばす。手のひらは上向き→下向きと変えて筋の張りを確認。
手関節・手指:手首は背屈・掌屈を小さく往復。指は根元→中節→末節の順に反らし、広げた後は軽く握るまで行います。

下肢:股関節・膝・足関節

股関節(外転・外旋):仰向け。膝立てから膝を外へ少し倒し、内ももにストレッチ。腰が反らないよう腹部を軽く意識。
ハムストリングス(膝伸展):仰向け。タオルを足裏にかけ、膝を伸ばす方向へ引く。つま先を自分に向けるとふくらはぎにも伸びを感じやすい。
腸腰筋(股屈筋):立位が難しければ座位前後開脚。麻痺側を後ろへ引き、骨盤を立てたまま体幹を前へ。腰痛がある場合は無理をしない。
足関節(背屈):座位。膝を90度、足裏全体を床へ。健側の手で足背を手前、踵は床へ押す意識で背屈。内外反が強まらない角度で保持。
足趾:指を反らす→曲げるをゆっくり。足趾の開きは立位の安定に直結します。

生活に取り入れるコツ

「ストレッチの時間を作る」より生活の中に仕込むと続きます。

時間帯・頻度

起床後と入浴後は血流がよく、伸びを感じやすい時間です。1回10分×朝夕の1日2セットを目安に、週の合計回数を確保します。
着替え・移乗・立ち上がりの前後に“前置きストレッチ”(肩外旋5回、足背屈10秒など)を挟むと、実動作の質が上がります。テレビ視聴や歯磨きの間に手指の開閉、キッチンの立ち時間で足関節背屈など、ながら実施も効果的です。
記録はチェック式で十分(実施部位/痛みの有無/難しかった動き)。できた回数より痛みが出なかったかを重視し、難しい日は保持時間を半分にして成功体験を積みます。

まとめ

片麻痺のストレッチは痛みの手前・ゆっくり保持・呼吸同調が基本です。関節は近位から順に整え、上肢は肩甲帯、下肢は骨盤と足部のラインを意識すると安定します。短時間を毎日積み重ね、記録で振り返れば、可動域と日常動作の「現状維持から微改善」が十分に狙えるでしょう。無理をせず、体調に合わせて続けていきましょう。

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