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浴室手すりの選び方と設置ガイド|転倒予防と入浴動作を安全に

浴室手すりの選び方と設置ガイド|転倒予防と入浴動作を安全に

浴室は家庭内で最も転倒リスクが高い場所のひとつです。濡れた床、またぎ動作、立ち座りの繰り返しが体力を奪い、ちょっとしたふらつきが大きな事故につながりかねません。そこで役立つのが浴室手すりです。設置するだけで「掴む場所」が生まれ、入浴・洗身・移動の一連の動作がぐっと安定します。
本記事では種類と選び方、設置位置の考え方、費用と制度などをまとめ、失敗しない導入のコツを解説します。

浴室手すりの役割と効果

手すりがあるだけで、立ち座り・またぎ・方向転換の成功率が上がり、ヒヤリとする機会が減ります。

転倒を防ぐ「手がかり」の確保

濡れた床では足裏と床の摩擦が低下します。手すりは身体を支える第三の支点となり、ふらつき時の復帰を助けます。

入浴・立ち座り・またぎ動作の安定

浴槽縁の出入り、シャワーチェアからの立ち上がり、洗身時の前傾姿勢など、負荷の高い動作を安定化できます。結果として介助量の低減にもつながるでしょう。

種類と特徴を理解する

住まいと身体状況に合わせて、工事不要/工事ありを使い分けます。素材やバー径も握りやすさに直結します。

工事不要タイプ(浴槽手すり・吸盤式・置き型)

・浴槽手すり(クランプ式):浴槽縁に締め付け固定。短時間で設置でき、賃貸でも導入しやすいです。
・吸盤式:タイル面に吸着。取り付け面がフラットで清潔なことが前提です。
・置き型:重し付きベースで自立。洗い場での立ち座り補助に向きます。

工事ありタイプ(壁面固定:I字・L字・T字)

壁下地にアンカー固定します。I字は縦方向の立ち上がり、L字は立ち座りと横移動、T字はまたぎ+姿勢保持に対応しやすい構成です。耐久性・安定性に優れます。

材質・表面仕上げ・バー径の違い

ステンレスは耐久性に優れ、樹脂被膜は握りが冷たくなりにくい特長があります。バー径は手がかりの太すぎ・細すぎを避け、手囲いに合うサイズ(一般に32〜35mm目安)を選ぶと握力を活かしやすいです。

設置場所と高さの目安

動作の「始点」「終点」「方向転換点」に手すりを置くと、支えが自然に使われます。

出入口・洗い場での支持位置

扉の近くに縦手すりを1本、洗い場の立ち座り位置に横手すりを配置すると、入室〜着座〜立位が連続して安定します。

浴槽のまたぎ・立ち座りを助ける位置

浴槽縁のまたぎ点には縦I字、浴槽内からの立ち上がりにはL字が有効です。前傾して立つときに力が入れやすい位置・角度に調整します。

シャワー・洗身時の姿勢保持

前傾になりやすい洗身位置には斜め手すりを検討します。肩〜腰の稼働域に沿って取り付けると、腕への負担が減らせます。

取り付け方法と安全チェック

固定方法に合った前処理と、使用前点検のルーティン化が安全の鍵です。

工事不要タイプの固定と使用前点検

クランプは規定トルクで締め、ゴム当ての劣化を確認します。吸盤は取り付け面を脱脂・乾拭きし、毎回軽く引いて密着を確認すると安心でしょう。

壁下地・防水処理・アンカー選定の基本

タイル下の下地材を探し、屋内用防錆アンカーと防水コーキングで仕上げます。下穴位置は配管を避け、水平器で角度を確認します。

日常点検とお手入れ(腐食・カビ・緩み)

週1回のガタつきチェック、月1回の固定部清掃を目安にします。金属部のサビや被膜のめくれ、ネジの緩みは早めに対処しましょう。

費用と制度の基礎

工事不要品は導入が容易、壁固定は住宅改修の活用余地があります。適用枠を理解して選択しましょう。

介護保険での扱い(手すり貸与・入浴補助用具の購入・住宅改修)

工事不要の手すりは特定福祉用具販売の対象になる場合があります。壁面固定は住宅改修(手すりの取り付け)が活用でき、上限枠の範囲で自己負担を抑えられるでしょう。

住宅改修の上限枠と申請の流れ

事前申請→承認→施工→完了提出の順で進みます。見積・図面・写真を用意し、ケアマネジャーと仕様を詰めるとスムーズです。

ヤマシタすぐきたのおすすめ商品(浴室・洗い場)

浴槽の出入り、洗い場の立ち座り、洗身の姿勢保持にフォーカスした定番アイテムです。寸法・価格を比較して住環境に合う一台をお選びください。

ヤマシタすぐきたのおすすめ商品(浴室・洗い場)

浴槽の出入り、洗い場の立ち座り、洗身の姿勢保持に役立つ入浴用手すりを、ヤマシタすぐきた掲載品から選びました。各商品の寸法・特徴・価格を比較して、住環境に合う一台をお選びください。

商品名 サイズ・適合 主な特長 価格(税込)
アロン化成 高さ調節付浴槽手すり UST-200N 本体:幅18×長さ36〜43×高さ42cm
手すり高さ:11〜26cm(6段階)
適合浴槽縁幅:11.5〜20cm
工具不要で高さ・幅調整が可能。トルク制御で適正締め付け、内側グリップで浴槽内の姿勢保持も支援。 介護保険利用時 1割負担額:4,070円
販売価格:40,700円
アロン化成 ユニットバス対応浴槽手すり UST-130UB 本体:幅21×長さ30〜36.5×高さ49.5〜80.5cm
手すり高さ:11〜20cm(4段階)
適合浴槽縁幅:4.5〜13cm、浴槽高さ:38.5〜60.5cm
ユニットバス適合設計。床脚で浴槽への荷重を分散し、省スペースで洗い場側の出っ張りを抑制。 介護保険利用時 1割負担額:4,180円
販売価格:41,800円
パナソニックエイジフリー 入浴グリップ[ユクリア]コンパクト130脚付 本体:幅18×長さ34〜40.5cm
手すり高さ:13〜18cm(5段階)
適合浴槽縁幅:4.5〜13cm、浴槽高さ:38.5〜60cm
湾曲した浴槽縁やコーナーにも取り付け可。エプロン部を押し込まない構造でユニットバスに最適。 介護保険利用時 1割負担額:3,905円
販売価格:39,050円

失敗しない選び方

体格・握力・可動域、そして浴室の素材と作りを踏まえて仕様を決めます。手すり単体ではなく周辺用具との組み合わせで考えると安心です。

体格・握力・可動域に合わせた仕様

バー径は手囲いに合うサイズを。握力低下がある場合は滑りにくい被膜タイプが相性良好です。前傾が難しい方には縦/斜め配置を優先します。

防滑マット・シャワーチェア等との組み合わせ

シャワーチェアの座面高さと手すりの位置が合うと、立ち座りが驚くほど安定します。洗い場には防滑マットを敷き、アプローチからの一連動作を一体で設計しましょう。

まとめ

浴室手すりは、転倒予防と自立支援の両面で大きな効果を発揮します。住環境と身体状況に合う種類を選び、適切な位置と高さに取り付ければ、入浴の不安は確実に減るでしょう。工事不要の手すりで素早く始め、必要に応じて住宅改修で壁固定へ—段階的な導入も有効です。日常点検と清掃を習慣にし、安心して気持ちのよい入浴時間を取り戻していきましょう。

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