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AIの分析をチームアプローチに生かす

点数は利用者に伝わりやすい

 福祉用具大手のヤマシタ(静岡県島田市、山下和洋社長)は、全営業所で歩容分析AI「CareWiz(ケアウィズ)トルト」を活用した提案やサービスに取り組んでいる。トルトはスマホで5mの歩行動画を撮影すると、2分ほどでAIが分析結果をフィードバックしてくれるアプリ。
 対象者の骨格を抽出し、▽速度▽リズム▽ふらつき▽左右差――といった指標から、歩く力やバランス、転倒リスクなどをスコア化する。和歌山市地域包括支援センター有功の主任介護支援専門員・島友美さんも、ヤマシタ和歌山営業所の福祉用具専門相談員から報告されるトルトの分析結果をアセスメントや利用者への説明、モチベーションアップに活かしている。

 島さんは「スコアだと、やはり本人や家族への伝えやすさが違いますね」と指摘する。主観的・感覚的なコメントよりも、「20点満点中15点で、前回と比べてふらつきはこれだけ改善しています」と数値で示す方が、利用者・家族も理解しやすく、意欲をより引き出せることも少なくない。「通所リハビリの利用前後で点数が改善した利用者の方は、『リハビリに通ってよかった』と効果を実感して喜んでいました」(島さん)。
 島さんと連携して在宅要介護者を支える和歌山営業所の福祉用具専門相談員・田村太祐さんも、トルトの分析に関心が高い利用者は、「さらに高い点数を目指そうとする方が多いです」と話す。

 そうした人に対し、田村さんはトルトで示されるおすすめの運動方法を詳しく案内する。しかし、歩行の撮影でカメラを向けられることに抵抗を示す利用者もいるため、そうした場合は無理強いはせず、別のアプローチを探る。

チームアプローチでさらなる自立支援へ

 トルトの測定結果について、島さんは「担当している方に限っていえば、通所リハビリや訪問リハビリでの評価と照らしても納得できるものです」と評価している。
 一方で、「広くて床もフラットな事業所の訓練室と自宅とでは環境が全く異なります。測定場所の違いなども念頭に置いたうえで、数値をみる必要があります」と強調。
 専門職ならではの気づきや読み解きでAIの情報が活かされる。

 ヤマシタのトルト活用についても、「情報共有やチームアプローチの意識が高いと感じました。さまざまな視点からの情報と、その情報をチームでいかに共有するかが、利用者の生活を支える鍵になる。私もツールの一つとしてAIの情報をアセスメントやケアマネジメントに活かし、チームでさらなる自立支援に繋げていきたい」と島さんは語った。

提供元:シルバー産業新聞 2023.04.10

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