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療養通所介護の基礎知識
慢性疾患や医療的ケアが必要な方が、日中を安心して過ごしつつ体調管理やリハビリに取り組めるのが療養通所介護です。医療職と介護職が連携し、休息・機能訓練・口腔ケアなどを組み合わせて在宅生活を支えます。利用手順や費用の考え方、相性の良い介護用品まで要点をまとめます。
療養通所介護とは
医療的な観点を重視した通所系サービスです。体調に配慮しながら日中の見守りとケアを受けられる点が特徴です。
対象者とサービスの概要
要介護認定を受け、安静や見守りを要する方が主な対象です。バイタルチェック、服薬支援、清潔ケア、栄養・水分補助、休息スペースの提供などを組み合わせます。必要に応じて看護師が状態観察を行い、体調変化に早く気づける体制を整えます。
通所介護との違い
一般的な通所介護(デイサービス)は入浴やレクリエーション、機能訓練が中心なのに対し、療養通所介護は医療的管理と休息確保に比重があります。無理のない範囲で訓練や口腔ケアを行い、体調最優先で一日を設計する点が異なります。
利用の流れ
主治医・ケアマネジャー・事業所が連携し、無理なく通える計画を作ります。
主治医連携・ケアプラン反映
主治医に相談し、必要な配慮事項や留意点を共有します。ケアマネジャーがケアプランに位置づけ、通所頻度や時間帯、送迎可否などを調整します。初回は看護師が状態を把握し、無理のないメニューを設定します。
施設での一日
到着後に体温・血圧などを確認し、体調に応じて短時間の機能訓練や口腔ケア、安静時間を組み合わせます。食事・水分補給、排泄介助も計画的に実施し、帰宅前に再度体調確認を行います。
費用と留意点
自己負担は所得や負担割合で異なります。加算の有無や送迎距離などでも変動します。
自己負担と加算の考え方
介護保険の自己負担は原則1割(一定所得で2~3割)です。医療的管理や個別の支援に関する加算が付く場合があり、提供内容に応じて月額が上下します。利用前に見積りを取り、何に費用が発生するのか内訳を確認しておくと安心でしょう。
持ち物・服薬情報の共有
服薬一覧、主治医の指示内容、連絡先を整理して共有します。着替え・口腔ケア用品・必要に応じて吸水パッド等を準備し、名前を明記して紛失を防ぎます。送迎時の体調変化や前日夜間の様子も伝えると、当日のメニュー調整がスムーズです。
まとめ
療養通所介護は、体調を最優先にしながら在宅生活を支える通所サービスです。主治医・事業所・家族が情報を共有し、無理のない頻度と内容で継続することが大切です。その日の体調にあったサービスを組み合わせ、安心で快適な在宅生活を送りましょう。